カルトの性別|男と呼んだのは家を知る側、「お嬢ちゃん」は流星街の蟻

カルト=ゾルディックの性別は、公式には決まっていません。男側の言葉は、兄のイルミら家を知る側から出ている。女側の「お嬢ちゃん」は、流星街で姿を見た蟻の言葉とされます。

男側の出どころは、兄のイルミ、十二支んのミザイストム、公式のガイドブックの3か所。性別が割れているアルカとピトーとも、名指した人物・一人称・公式の資料で比べてみる。3人を比べると、女側の言葉の出どころがカルトだけ違っていました。

※ゾルディック家編・キメラ=アント編・会長選挙編・王位継承戦編の場面に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

カルトの性別は公式に決まっていない|ハンターズ・ガイドの「弟(?)」

カルトは、ゾルディック家の5人きょうだいの末っ子です(→ ゾルディック家の兄弟)。5巻、ゴンたちがククルーマウンテンを訪ねた場面。母のキキョウは、カルトを「カルトちゃん」と呼んでいる(→ キキョウ=ゾルディックだけ条件を出さない)。

見た目は女物の着物。一人称は「ボク」で、母のことは「お母様」と呼びます。どれも、カルトが男か女かを書いた言葉ではありません。

公式の資料も決めきっていない。2004年6月に出た『ハンター協会公式発行ハンターズ・ガイド』は、カルトを「弟(?)」としています。弟と書きながら、疑問符を外していません(→ ハンターズガイドと本編の食い違い)。

ファン向けの事典サイトには、小説ではカルトを妹とする設定だとも書かれている。ただ、出典は添えられておらず、どの小説の話なのかははっきりしません。

カルト・アルカ・ピトーの性別の差は、女側の名指しの出どころ

基準 カルト アルカ ピトー
本編で男側に名指した人物 イルミ「弟」・ミザイストム「五男」 イルミ・ミルキ・モラウ 見当たらない
本編で女側に名指した人物 流星街の蟻「お嬢ちゃん」 キルア 見当たらない
一人称 ボク あたし ボク
公式の資料 ハンターズ・ガイド「弟(?)」 ハンターズ・ガイドの家系図で弟の側とされる ハンターズ・ガイドが「彼」と書くとされる

一人称は、3人とも性別を決めません。「ボク」も「あたし」も自分の呼び方で、男か女かを書いた言葉ではない。表記も資料によって「僕」や「私」に揺れます。

公式の資料のうち、文面がそのまま確かめられるのはカルトの「弟(?)」です。アルカとピトーの資料は、どちらも伝聞です。

差が出たのは、本編で名指した人物でした。アルカは、女側の「妹」を兄のキルアが口にしている(→ アルカの性別は本編で割れている)。ピトーは男側も女側も見当たらない(→ ピトーの性別は男か女か)。カルトは男側が家族と家の外にまたがり、女側は家の外の一言に寄っています。

カルトを「弟」「五男」と呼んだのはイルミとミザイストム

36巻、イルミはヒソカの依頼で旅団に加わります。団員たちの前で名乗るときに、「キルアやカルトはボクの弟」と言う(→ ヒソカとイルミの依頼は双方向)。長男が末っ子を弟と呼んだ、家の中からの名指しです。

同じ36巻の終わりには、十二支んのミザイストムがカルトを「五男」と呼ぶ場面があるとされます(→ ミザイストムの念能力)。五男は、男の子を生まれた順に数えた言い方。その呼び方どおりなら、4番目のアルカも男の子として数えていることになります。

ミルキにも、観光客にアルカとカルトの名前を出したあと「弟」と言い直す場面がある。ただ、台詞が途中で切れていて、カルトまで指すかは分からない。男側の名指しとして挙げられるのは、イルミとミザイストムの2人です。

ここにハンターズ・ガイドの「弟(?)」が加わる。男側の言葉は、家族・家の外・公式の資料の3つにまたがっています。カルトは5巻から本編に出ていて、2004年のハンターズ・ガイドより先に登場していた。それでも資料の側は、疑問符を付けたままでした。

アルカも、家族のイルミ・ミルキと家の外のモラウから弟として扱われています。ただ、資料の家系図は伝聞でしか伝わっていない。ピトーには、男側の名指しそのものが見当たりません。男側の言葉が3か所から出ていて、資料の文面まで確かめられるのは、3人の中ではカルトです。

カルトを「お嬢ちゃん」と呼んだとされる流星街の蟻

22巻、旅団は流星街でキメラアントと戦います。ザザン隊のクワガタ型の蟻と戦ったカルトは、その蟻から「お嬢ちゃん」と呼ばれたとされる(→ ザザンの念能力はなぜ自分に向いたのか)。

本編でカルトを女側で呼んだとされる言葉は、これくらいしか見当たりません。蟻はその場で初めてカルトに会った相手で、ゾルディック家の事情を知る立場にもない。着物姿の子どもを見て呼んだ、と読むのが自然です。

家族の側では、キキョウは「カルトちゃん」、イルミは「弟」。22巻の独白でカルト本人が口にするのも「兄さん」のほうです。自分が男か女かは言っていません。

家族や本人がカルトを妹や娘と呼ぶ場面は、確かめた場面には見当たらない。女の子説のページも、家族が女側で呼んだ台詞は挙げていません。

アルカの女側の言葉は、家の中のキルアから出ていました。カルトの女側の言葉は、家の外から一言出ているとされるだけ。ピトーには、この側の名指しも見当たりません。

カルトの性別の呼び名は、家を知る側と姿を見た側で分かれる

アルカと比べると、違いがはっきりします。アルカの「妹」は、家をいちばん近くで見ている兄のキルアの言葉でした。家を知る人が女側で呼ぶ例は、アルカにはあります。

それなのに、カルトでは確かめた場面に、家の中からの女側の言葉が見当たらない。カルトには、アルカにとってのキルアのような相手が本編にいないからだと俺は思います。キルアとカルトが言葉を交わす場面は、本編に描かれていません。家の中でカルトを呼ぶのは、母のキキョウと長男のイルミです。

ピトーと比べると、呼んだ人がいなければ性別の材料そのものが残らないことが分かります。カルトには両方の側に名指しがあるので、誰が呼んだかで中身が分かれる。

カルトの場合、男側の言葉を口にしたのは、ゾルディック家のきょうだいの並びを知っている側です。イルミは長男として弟と呼びました。ミザイストムの「五男」も、その呼び方どおりなら生まれた順の数え方です。

女側の「お嬢ちゃん」は、家の並びを知らない蟻が、目の前の姿を見て口にした言葉とされます。カルトの性別の呼び名は、男か女かより先に、家の内情を知る人かどうかで分かれています。

まとめ|カルトの性別と、呼んだ人の立場

  • カルトの性別は公式に決まっておらず、ハンターズ・ガイドも「弟(?)」と疑問符を付けている。一人称の「ボク」や女物の着物も、性別を名指す材料ではない
  • 男側の言葉は、イルミの「弟」(36巻)・ミザイストムの「五男」・ハンターズ・ガイドの「弟(?)」。家族・家の外・資料にまたがる
  • 女側の言葉は、22巻の流星街の蟻の「お嬢ちゃん」とされる一言と、出典のはっきりしない小説の設定くらい
  • 女側の名指しは、アルカでは兄のキルアの口から出ていて、ピトーではどちらの側も見当たらない
  • 弟や五男と呼んだのは、きょうだいの並びを知る側。「お嬢ちゃん」は家のことを知らない蟻の言葉とされる

カルトの呼び名は、家を知る人の口では男側にそろい、姿だけを見た蟻の口で女側になったとされます。

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