イックションペ=グリードアイランドの「I」説|根拠は頭文字とメッセージ1通だけ

イックションペをグリードアイランドの「I」とする説の根拠は、名前の頭文字と、ジンに送ったメッセージ1通に集まっている。原作でイックションペがゲームの製作に触れた場面は、確かめられた範囲では1つもありません。描かれているのは、ジンの遊び相手としての姿だけです。

※会長選挙編(30〜32巻)の内容に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

グリードアイランドの名前は、作った11人の頭文字を並べたもの。名前が出ていない5文字は I・S・A・N・D です。この5文字を、会長選挙に出てきたハンターで埋める説がいくつもある。「I」の候補でいちばんよく挙がるのが、ハッカーハンターのイックションペ=カットゥーヂャです。

イックションペ=「I」説の根拠|頭文字・ハッカー・ジンへのメッセージ

説を書いたページは、ブログ・まとめサイトのコメント欄・note・知恵袋・考察サイトで、少なくとも5つ。あるブログは、製作者の頭文字を一覧にして「Iはイックションペ=カットゥーヂャ」と書く。理由は「ハッカーハンターだけに確率は高そう」というものでした。

各ページが挙げる根拠を集めると、5つに分かれる。

説が挙げる根拠 出どころ 原作で確かめられるか
名前の頭文字が I 名前そのもの できる
ハッカーハンターで、電脳世界の住人 31巻の候補紹介 できる
ジンに親しげなメッセージを送っている 32巻 No.331 できる
ジンとはゲーム友達・廃人ゲーマー Wikipedia の人物紹介の言葉 台詞としては見当たらない
電脳ページの創始者か管理人 まとめサイトのコメント欄の推測 できない

5つのうち3つは、原作のどこかに対応する場面がある。残る2つは、資料やファンの言い方です。「ゲーム友達」は Wikipedia の人物紹介にある言葉で、作中の誰かがそう呼ぶ台詞は見つからない。

説を推す側も、根拠の弱さは分かっている。知恵袋のベストアンサーは、作中の人物では最も有力としつつ、「根拠はとても乏しい」と書き添えていました。

イックションペが原作に出る場面|候補紹介とジンへのメッセージ

原作でイックションペが出てくるのは、会長選挙のあいだだけ。31巻では、上位の候補を紹介するコマに載る。書かれているのは、ハッカーハンター・一ツ星(シングル)・電脳世界の住人・棄権中の4つです。被り物をした姿で、顔は分からない。

もう1つが、32巻 No.331「X日」のメッセージ。イックションペはジンに、勝ち逃げを責めて早く来いと呼びかける。続けて持ちかけるのは、アイテムの交換です。遊びの勝ち負けと、手持ちの品の取り引きで文面は終わる。

俺がこの説で引っかかるのは、根拠の重みがこのメッセージに偏っているところです。勝ち逃げを責める口ぶりは、何度もジンと遊んできた相手のものに読める。ただ、遊び相手であることと、ゲームを一緒に作ったことは別の話。

グリードアイランドの製作に触れた場面は見当たらない

イックションペが製作に関わったと読める場面があるとしたら、候補は3つ。どれにも製作の話は出てきません。

  • No.331 のメッセージ: 中身は勝ち逃げとアイテムの交換。ゲームを作った話も、運営している話も無い
  • 31巻の候補紹介: 書かれているのはハンターの種類・星の数・電脳世界の住人・棄権中の4つだけ
  • ジンがグリードアイランドを語る場面: 製作の仲間に触れる場面で、イックションペの名前は出てこない

製作者11人のうち、名前が出たのはジンを含めて6人です(→ グリードアイランドの製作者は11人)。イックションペがその中に入ったことは一度もない。

「ハッカーだから、ゲームを作れそう」という見立ては、職業から来た連想。電脳ページのような仕組みを作った人物だとする声もあるが、作中にその描写は無い。「I」と名前が合う人物はいても、製作の場面で裏づけられた人物はまだいません。

イックションペの会長選挙の票|第5回まで26〜28票、第6回から0票

製作の場面は無くても、イックションペには会長選挙の票という数字が残っている。ファンサイト WONDER×HUNTER の集計では、次のように動いていました。

  • 第1回: 26票(3位)
  • 第2回: 28票(3位)
  • 第3回: 28票(4位)
  • 第4回: 26票(6位)
  • 第5回: 28票(5位)
  • 第6回: 0票(8位)
  • 第7回: 0票(ボトバイと並ぶ)

本人は棄権中なのに、5回続けて26〜28票が入っている。それが、上位8人だけで争う第6回から0票に変わります。イックションペに入れていた人が別の候補に移したのか、投票に来なかったのかは、集計からは分からない。第6回は欠席票が増えた回でもありました。

0票になった理由は、原作では語られない。説との関係で言えば、票を集めた理由にも、製作者だという話は出てきません。選挙全体の流れは 会長選挙が9回続いた理由 で数えています。

冨樫がイックションペに残した役割は、ジンの遊び相手

イックションペについて原作で分かることは、3つだけです。

  • 電脳世界の住人の、一ツ星のハッカーハンター
  • 会長になる気が無いのに、5回続けて票を集めた候補
  • ジンに、勝ち逃げを責めるメッセージを送る間柄

俺は、冨樫がこのメッセージ1通でジンの交友の広さを見せたと読んでいる。会長選挙の最中に、選挙と関係のない遊びの連絡が届く。ジンのまわりにそういう相手がいることは、それだけで伝わります。グリードアイランドの「I」が誰なのかは、まだ答えの出ていない問いです。

まとめ|イックションペとグリードアイランドの「I」

  • イックションペを「I」とする説の根拠は、頭文字・ハッカーハンターという紹介・No.331 のメッセージに集まっている
  • 「ジンのゲーム友達」は Wikipedia の人物紹介の言葉で、作中の台詞としては見当たらない
  • 原作でイックションペがグリードアイランドの製作に触れた場面は、確かめられた範囲では無い
  • 会長選挙では第5回まで26〜28票を集め、上位8人に絞られた第6回から0票になった
  • 作中のイックションペは、ジンに勝ち逃げを責めるメッセージを送る遊び相手まで

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