グリードアイランドの製作者は11人|ゲーム名は全員の頭文字だった

ドゥーンという製作者の本名は、ドゥーンではない。作中では、ジンに言われて名前のほうを短くしたことが語られます。

理由はゲーム名の綴りに合わせるため。グリードアイランドという題名は、作った11人の頭文字を並べたものだからです。

ではその11人は誰で、いま島で何をしているのか。分かっている範囲を整理すると、11人の枠からはみ出す人物が出てきます。

※ヨークシン編・グリードアイランド編の展開に触れます。

グリードアイランドの製作者11人は、題名に名前を1文字ずつ出している

このゲームは11人の念能力者が組んで作った。作中でも、G・I城の案内人リストがゴンにそう説明している。

題名の GREED ISLAND は、その11人の頭文字を並べたもの。責任者だったジンの G から始まる単語を選んだ結果、GREED ISLAND という並びになりました。

つまり題名がそのまま名簿になっている。11文字あって、そのぶんだけ作った人間がいる計算です。

ジンが何のために作ったのかも、作中で本人が語っている。スタート地点では音声メッセージが流れる。自分たちが作ったゲームを自慢したかっただけだ、と言い残していました。

ただし、この言葉をそのまま受け取らない登場人物もいる。ビスケは、ゴンを強く育てるために用意したのではないかと見ていました。

11人の内訳は、島で何をしているかで3つに分かれる

11人が全員そろって島を動かしているわけではない。関わり方には差があります。

島でしていること 誰が 中身
残って運用している レイザー・エレナ・イータ・ドゥーン・リストの5人 ゲームマスターとして島の仕組みを担当
姿を見せない ジン 音声と言付けだけを残している
誰なのか分からない 残る5文字(I・S・A・N・D) 名前も出ていない

※この分け方は当サイトの整理です。作中に11人を仕分ける基準が出てくるわけではない。

いちばん詳しく描かれているのはレイザー。移動系のスペルを担当し、正規のルート以外から入った者を島の外へ出す役目も持っている。海路で侵入した幻影旅団は、ゲームマスター専用の呪文で島から飛ばされました。

エレナとイータの姉妹は、ゲーム開始時の説明と、島の外へ出る港の受付を担当している。ゴンが最初に受け取る説明も、この2人の仕事でした。

リストはG・I城の案内人。11人で作ったという話も、ゴンはこの人物から聞いている。

そして残る5文字には、名前すら与えられていない。11人のうち5人が、まだ誰なのか分からないままです。

頭文字の並びに合わせて、名前を変えた製作者がいる

11人の頭文字を並べて題名にした。この説明を素直に読むと、順序はひとつです。まず11人の名前があり、その頭文字を集めて GREED ISLAND ができた。

ところがドゥーンだけは逆。本名は WDWUNE で、頭文字は W です。このままでは綴りに入らない。そこでジンの一存で、名前は DWUN へ短くされました。

文字に合わせて名前が変わっている。名前が先で文字が後、という順序が逆になっているのは、分かっている範囲ではこの1人だけです。

小さな設定ですが、ゲーム名の作られ方が分かる。11人の頭文字が自然に GREED ISLAND になったのではない。綴りのほうを先に決めて、人を当てはめている。

そう考えると、名前が出ていない5文字の見え方も変わる。I・S・A・N・D を埋める人物が実在するとして、その名前は綴りの都合で選ばれた可能性がある。冨樫は、まだ設定していないぶんを空けたまま出したとも読めます。

作っていないバッテラのほうが、金額まで描かれている

11人には入らないのに、グリードアイランドに深く関わった人物がもう1人。製作者ですらないバッテラです。

グリードアイランドは、ヨークシンの競売に商品として出された。出品は7本で、最低落札価格は89億ジェニー。バッテラはその7本をすべて買い取っています。この買い物で資産の半分を失ったとされる。

さらに攻略者を集めるため、クリアした者に500億ジェニーを出す契約を結んだ。ゴンとキルアも、ツェズゲラの選考を通ってこの枠で島へ入っている。

名前も、目的も、動かした金額も分かる。製作者11人のうち5人は名前すら出ていないのに、作っていないこの人物だけは数字まで描かれている。

冨樫が読者に見せたのは、作った側の顔ぶれではない。ゲームが商品として売り買いされている事実のほうです。

なお、島の中でも製作者の想定は破られている。ゲンスルーは仲間を集めて爆弾を仕掛け、他のプレイヤーが集めたカードをまとめて奪いました(→ ゲンスルーの念能力は手の内を全部明かす)。

2つの例が示すのは、製作者がゲームを手放しているということ

ドゥーンとバッテラは、別の方向から同じことを示しています。ドゥーンは、名前をゲームに合わせて差し出した側。ゲームの綴りに合わせて、人の名前が決まった。

バッテラは、作っていないのにゲームを7本まるごと持っている。作った側が持ち主ではない。

どちらの場合も、人の都合よりゲームの都合が通っています。

だから「ジンがゴンのために作った私物」という読み方は、作中の描き方と合わない。ジンが関わったのは事実で、ゴンがそこへ行き着いたのも事実です。

ただ、ジン自身が語った理由は自慢したかったから。しかもゲームは、競りにかけられる商品でした。ビスケの見方を採るとしても、ゴン1人のために11人を動かした話にはならない。

ジンが島に姿を見せないのも、同じ形に見えます。音声を1本置き、レイザーには息子が来ても手加減するなと言付けた。本人が残したのは、プレイヤー記録の NIGG という名前だけです。くじら島の箱と似た距離の取り方(→ ジン=フリークスは父親失格か)。

作った人間が、作ったものの外側にいる。グリードアイランドはそういう形で置かれていると考えています(→ ジンの目的は“探すこと”そのもの)。

まとめ|グリードアイランドの製作者について分かっていること

  • 製作者は11人。題名の GREED ISLAND は全員の頭文字を並べたもので、責任者のジンの G から始まる単語が選ばれた
  • 名前が出ているのは6人。うち5人がゲームマスターとして島に残り、ジンだけが姿を見せない
  • 残る5文字(I・S・A・N・D)は、名前も明かされていない
  • ドゥーンは本名 WDWUNE をジンに言われて短くしている。名前が先で文字が後、という順序が逆なのは、分かっている範囲でこの1人だけ
  • 作っていないバッテラのほうが、落札した本数も報酬額も具体的に描かれている

ジンが作った理由は、自慢したかったから。本人がそう語っています。11人で作って競売に流したゲームを、個人の贈り物として読むと形が崩れる。作った側がいちばん遠くにいる、変わった作品だと思っています。

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