幻影旅団は全滅する、という話には出どころがあります。読者から、今後クラピカと旅団はどうなるのかという質問が出た。それに冨樫が「全員死にます」と答えたと言われている。
一方で数字のほうは、そこまで進んでいません。原作で死ぬ場面まで描かれた団員は4人。13の席から空席3つを引くと、いま座っているのは10人です。
※ヨークシン編・暗黒大陸編の展開に触れます。
「全員死にます」という答えはどこから出たのか
出どころとされているのは、劇場版の入場者に配られた0巻です。手書きの一問一答が収録されていて、そのなかにこの質問と答えがあったとされている。
現物を確認できないので、ここは伝え聞いた話にとどまります。ただ、旅団の全滅説がこの一文をもとに広まったのは確かだ。
問題は、この答えの読み方が2通りあることです。作中で殺されるという意味なのか、人はいずれ死ぬという当たり前の話なのか。短い一文なので、どちらとも取れる。
原作の描写がどちらかを支えているわけでもない。だから、数えられるほうを数えます。
幻影旅団で死ぬ場面まで描かれたのは4人
原作で死亡が描かれた団員を並べます。
| 団員 | 番号 | 死んだ時期 | 誰に |
|---|---|---|---|
| ウボォーギン | 11 | ヨークシン編 | クラピカ |
| パクノダ | 9 | ヨークシン編 | クラピカの掟 |
| シャルナーク | 6 | 暗黒大陸編(出航の直前) | ヒソカ |
| コルトピ | 12 | 暗黒大陸編(出航の直前) | ヒソカ |
ウボォーギンは、クラピカに鎖で心臓を貫かれて死んだ。パクノダは心臓に鎖を打たれた状態で旅団のもとへ戻り、記憶を仲間に撃ち込んでいます。そこでクラピカの課した掟が働いて絶命した(→ 誓約を破って罰が下ったのは2度だけ)。
天空闘技場でのクロロ戦のあと、シャルナークとコルトピはヒソカに襲われて殺された。一度死んだヒソカが蘇生し、団員を狩る側に回った直後の出来事です(→ ヒソカvsクロロはどっちが強い?)。
なお、死んだことだけが語られて、場面が描かれていない団員もいる。8番の前任者は、ゾルディック家のシルバに消されたとされています。ただ、原作が番号まで名指ししているわけではなく、シズクが入った時期からの推測だ。
死ぬ場面まで描かれたのは、13ある席のうち4つぶん。割合にすると3割ほどになります。
幻影旅団の13という席の数は、人が死んでも減らない
死んだ人数を数えただけでは、いま何人いるかは出ません。旅団は席の数が固定された集団だからです。
団長が蜘蛛の頭で、残りの団員が12本の脚。0から12の番号は、体に入れた蜘蛛の刺青に刻まれている(→ 幻影旅団の団員ナンバー一覧)。
団員が死んでも番号は消えず、席として残る。だから「何人死んだか」と「いま何人いるか」は、別々に数えないといけない。
空席は3つ。座っているのは10人
死亡した4人ぶんが、そのまま欠員になっているわけではない。
ウボォーギンの11番は、いまイルミが持っている。一方で、シャルナークの6番、パクノダの9番、コルトピの12番は空いたままです。死亡4人に対して、埋め直された席は1つだけ。
死亡ではない出入りもあります。4番にいたヒソカは、刺青が偽物だったと明かして離脱した。その席はカルトが継いでいます(→ ヒソカが幻影旅団に入った理由)。
13から空席3つを引くと、在籍は10人。死んだ人数の2.5倍が、まだ席に座っている計算です。
席が埋まる速さも、そろっていません。9番はパクノダが死んでから20巻以上、空席のままだ。11番と4番は次の担い手が来たのに、9番だけが動いていない。空席が自動的に埋まる仕組みではないし、自動的に増える仕組みでもない。
描かれた4人を減らしたのは、クラピカとヒソカの2人
死んだ4人の内訳を見ると、殺した側は2人しかいません。ウボォーギンとパクノダはクラピカの鎖、シャルナークとコルトピはヒソカ。4人全員が、旅団を狙った特定の個人によって消えています。
戦闘中の事故でも、組織どうしの潰し合いでもない。マフィアが差し向けた陰獣は、逆に倒されています。組織そのものが団員を仕留めた例はありません。
ウボォーギンにしても、動きを止めたのは陰獣の毒だった。そこをクラピカが捕らえた。仲間に救出されたあとの一対一で、最後に殺したのもクラピカです(→ 十老頭と幻影旅団は替えがきく部分が逆)。
つまり数字が動くには、旅団を狙う個人が現れ続ける必要がある。この前提が崩れると、10という数字はそのまま止まります。
クラピカはいま王位継承戦のただ中にいて、旅団を追う動きは描かれていない。ヒソカのほうは、いまも団員を狩る側にいる。残り10人が減る速さは、ヒソカが狩りをどこまで続けるかで決まると読んでいます。
4人と10人は、何が変われば動くのか
この結論が崩れる条件は2つあります。
1つは、原作に描かれた死者が4人から増えること。8番の前任者のように、死んだ事実だけが語られる団員がほかにも出てくれば、数え方から変わります。
もう1つは、空席が3つのままではなくなること。6番と12番が空いたのは比較的最近で、新しい担い手が入る場面はまだ描かれていない。誰かが座れば、在籍は10人より増えます。
逆に言えば、この2つが動かないかぎり数字は変わらない。全滅までは、あと10人ぶん残っています。
まとめ|幻影旅団は全滅からどれだけ離れているか
- 全滅説の出どころは劇場版0巻の「全員死にます」という答えとされるが、意味の取り方が2通りある
- 原作で死ぬ場面まで描かれた団員は4人(ウボォーギン・パクノダ・シャルナーク・コルトピ)。13ある席の3割ほど
- 埋め直された席は11番の1つだけ。6番・9番・12番は空いたまま。9番は20巻以上動いていない
- 13から空席3つを引くと、在籍は10人。死んだ人数の2.5倍がまだ席に座っている
- 死んだ4人は全員、旅団を狙った個人(クラピカとヒソカ)に消された。組織そのものが団員を仕留めた例はない
数字だけを見るなら、旅団はまだ全滅から遠い。ただ、組織ぐるみで動いても団員は減らなかった。減らしたのは、旅団を狙った個人のほうです。そこが不気味だと思う。
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