連載が始まったのは1998年。もう28年になります。ところが第1話からいまの船内までで、作中に流れた時間は2年半から3年ほど。確定情報だけに絞れば2年以上、というのが下限。
数えられるのは、原作が意外と律儀に数字を出しているから。試験の期数、掲示板の表示、契約書の期限。それだけを拾って積み上げます。
※ハンター試験編から王位継承戦までの展開に触れます。
ハンターハンターの時系列を数える基準は試験の期数
いちばんの手がかりは、ハンター試験が年に1回とされていること。287期と288期はどちらも1月の開催として描かれ、申し込みの締め切りも年末に置かれています。そこから年1回と読まれてきた。原作のコマで言い切られたわけではない。
本編の時間の中で開かれた試験は3回。ゴンが受けた第287期、キルアが受けた第288期、そして暗黒大陸へ渡るための第289期。期数の連番だけで、暦の年またぎが2回ぶん読み取れます。
287期でキルアは失格になり、ライセンスを取れていない。翌年の288期を受け直したのは、あらためて取るためでした。グリードアイランド編のなかの出来事。
原作で確認できる数字を集める
原作で日付や期間が出ているのは、次の7か所です。
- 第287期・第288期・第289期|ゴンの受験、キルアの再受験、暗黒大陸への試験
- 72時間|三次試験、トリックタワーの制限時間
- 1週間|四次試験、ゼビル島でのプレート集め
- 9月1日から10日間|ヨークシンの大オークション。4人が再会を約束した日でもある
- 1999年12月29日|ドーレ港の電光掲示板(15巻 No.146)
- 2000年1月1日|ジェイトサリの契約書に書かれた期限
- 3月18日|女王がNGLへ漂着し、ゴンとキルアがGIを抜けた日
西暦まで作中に出てくる。掲示板に出ているのは1999年12月29日。キルアが288期を受けるためにGIを一度出た日。契約書の期限も、同じ時期の西暦を裏づけます。
確定分をつなぐと2年以上になる
数字を順に置くと、こうなります。
- 第287期の試験からヨークシンの9月1日まで、同じ年のうち
- その年の12月29日、キルアがドーレ港にいる
- 年が明けて第288期の試験。ここで1年目が終わる
- 3月18日、女王が漂着してキメラアント編が始まる
- 会長選挙を挟んで、第289期の試験
- そのあとブラックホエール号が出航する
試験が3回。その3回に挟まれた出来事を置くだけで、2年以上が残る。ただしこの2年は、年1回という読み方を前提にした数字です。
会長選挙の投票日は、ファンの年表では8月8日とされている。原作の巻数まではたどれなかったので、確定分には数えない。
埋まらない区間は2か所ある
ここから先は推定です。1つ目は第1話から第287期の試験までの区間。ゴンがくじら島を出てから会場に着くまでの日数は、原作に通しの表示がない。長くても数か月というところ。
2つ目は、会長選挙からブラックホエール号の出航まで。ここがいちばん長く埋まらない区間でした。
選挙が終わってすぐ船が出たように読める。ただ、あいだに第289期の試験が入っています。試験が年1回なら、選挙から出航までにおよそ1年。
船内で描かれている時間は逆にごく短く、出航から十数日ほど(→ ブラックホエール号の内部は5階層)。
合わせると、第1話から現在までは2年半から3年ほど。試験3回ぶんの2年に、選挙前後の月数と船旅を足した幅です。
この数字は「試験は毎年」という前提に依存している
出した数字がどこまで確かか。支えているのは、ほとんど1つの前提です。
ハンター試験が年1回とされていること。ここが崩れると、期数の連番を年数に変換できなくなり、2年という下限が消える。逆に、この前提さえ動かなければ、日付を1つずつ確かめなくても年数は出せる。
ただし289期は、暗黒大陸攻略に特化した内容の試験でした。中身が例年と違う以上、間隔まで例年どおりとは限らない。288期から出航までの1年は、この前提が崩れれば動く。
もう1つ気をつけたい点があります。ファンが作った年表を見比べると、同じ出来事に1年ずれた西暦が振られていることがある。
287期の試験を1999年とする年表もあれば、2000年とする年表もあります。原作の日付表示が少なく、どこを基準点に置くかで全体が動くから。本編の1999年12月29日と契約書の期限から見ると、前者のほうが合う。
だから西暦そのものより、期数と月日で数えたほうが崩れにくい。この形なら基準点の置き方に左右されない。
ゴンの年齢は作中でいくつになったのか
同じ数え方で、ゴンの年齢も出せます。
くじら島を出たのは12歳になる少し前。そこから2年半なら、いまは14歳から15歳といったところ。上限の3年で数えても15歳です。
長く読んできた読者の感覚とは、だいぶ離れた数字だと思います。会長選挙の時点でもまだ13歳前後(→ 会長選挙が9回続いた理由)。
28年と2年半の差が、この作品の作りを支えている
俺が面白いと思うのは、この差そのものです。
読者は28年かけて読んでいる。その間に、作中では3年ぶんも時間が進んでいない。冨樫は連載の長さを作中に持ち込んでいません。だから登場人物は歳を重ねず、話は続きのまま止まっていられる。
ページ数と作中の時間を、はじめから別々に動かしている。だから王宮突入のような場面は何巻でも引き延ばせる。逆に選挙から出航までの1年は、ほとんど描かれないまま過ぎていく。濃く描く場所を、暦から自由に選べる。
ゴンとキルアの別れも、作中ではまだ2年ほど前の出来事(→ ゴンとキルアの再登場はNo.414)。
まとめ|作中の経過は2年半から3年
- ハンター試験は年1回とされ、本編の時間の中で第287期・第288期・第289期の3回が開かれている
- 期数が3つ並ぶだけで、暦の年またぎが2回ぶん読み取れる
- 原作は西暦も出していて、288期を受けるために一度GIを出たのが1999年の暮れだと分かる
- 埋まらないのは第1話から試験までの区間と、会長選挙から出航までの約1年
- 合わせて2年半から3年ほど。ただしこの数字は「試験は毎年」という前提に依存している
確かなのは期数と月日のほう。西暦は基準点の置き方で動きます。
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