第13代ハンター協会会長選挙は、9回やってようやく決着した。長引いた原因は、当選条件が2つあったことです。
原作には各回の有効票・投票率・得票数が全部出ている。集計すると、9回のうち4回は投票率で落ち、4回は過半数不足で落ちた。両方を満たしたのは第9回だけ。
※選挙編の結末に触れます。
最多得票を重ねたパリストンも、第8回まで一度も過半数に届いていない。最終回の458票にしても、支持が広がった結果ではありません。候補が2名に絞られた影響で、数の上ではほぼ説明がつく。
ただし票がどこから流れたのかまでは、原作に書かれていません。確定分と推定分を分けながら追っていきます。
会長選挙のルール|当選には2つの条件がいる
ネテロが遺した規定では、当選に次の2つが必要です。
- 投票率95%以上
- 過半数の票を獲得
どちらか一方でも欠ければ、その回では決まらない。最高得票者が過半数に届かない場合は上位16名で再選挙。それでも決まらなければ8名、4名、2名と半分ずつ絞っていきます。
有権者は協会の会員。第1回から第6回までが661名で、第7回以降は635名。第7回の投票期間中、テラデインをはじめ数十人のハンターが襲撃されて亡くなった。会員数はここで26名減っています。
投票率の出し方は少し変わっている。分母は会員数で、分子は有効票。無効票は分母に残ったまま分子から外れます。第1回なら有効580・無効48・欠席33で合計661、投票率は87.7%。
会長選挙9回ぶんの確定数字
原作に出ている各回の結果が次のとおり。ここは推定抜きの確定分です。
| 回 | 有効票 | 投票率 | 最多得票者と票数 |
|---|---|---|---|
| 1 | 580 | 87.7% | パリストン 249 |
| 2 | 583 | 88.2% | パリストン 251 |
| 3 | 593 | 89.7% | パリストン 258 |
| 4 | 642 | 97.1% | パリストン 258 |
| 5 | 633 | 95.8% | パリストン 274 |
| 6 | 603 | 91.2% | パリストン 272 |
| 7 | 604 | 95.1% | パリストン 293 |
| 8 | 606 | 95.4% | レオリオ 282 |
| 9 | 615 | 96.8% | パリストン 458 |
原作に出ている得票率は、会員数を分母にした数字。第9回のパリストンは458票で72.1%、ここで当選が決まりました。
過半数はその回の有効票を分母に計算します。分母を変えても結論は変わらない。これは後半で計算し直して確かめます。
得票はどの回がどちらの条件で落ちたのか
条件が2つあるので、落ちた理由も2種類に分かれる。まず投票率から。
95%を下回ったのは第1回・第2回・第3回・第6回の4回。この4回は得票数を見るまでもなく、選挙として成立していません。
残る5回で過半数を確かめます。
- 第4回: 642票の過半数は322票。パリストンは258票で64票不足
- 第5回: 633票の過半数は317票。パリストンは274票で43票不足
- 第7回: 604票の過半数は303票。パリストンは293票で10票不足
- 第8回: 606票の過半数は304票。レオリオは282票で22票不足
- 第9回: 615票の過半数は308票。パリストンは458票で条件クリア
9回のうち4回が投票率で失格、4回が過半数不足。両方を満たしたのは第9回のみ。ここまでが確定数字だけで言えることです。
パリストンの得票は伸びていた。それでも過半数は越えない
得票率を追うと、パリストンは止まっていたわけではない。有効票を分母にすると、第1回の42.9%から第7回の48.5%へ上がっています。第4回に40.2%まで落ちてはいるものの、終盤にかけて着実に伸びた。
不足票も同じように減っている。第4回で64票足りず、第5回で43票、第7回では10票差まで迫っていました。
それでも過半数は越えられない。候補が16名から8名、4名へと減っていく中で、7回かけて半分を越えられなかった。この選挙が長引いた最大の要因は、ここにあると俺は見ています。
第8回では順位も入れ替わる。レオリオが282票で首位に立ち、パリストンは250票まで落ちました。第1回の249票とほぼ同じ数字。ここで初めて首位に立ったレオリオの人物像はレオリオの念能力でも扱いました。
第9回の458票は確定数字だけで分解できる
最終回でパリストンは250票から458票へ、208票増やした。それまでの伸び幅と比べると、明らかに違う増え方です。
ただしこの208票は、推測を持ち出さなくても中身を割り出せる。第8回と第9回の候補者の顔ぶれを比べるだけで足ります。
第8回はレオリオ282票、パリストン250票、ミザイストム58票、チードル16票の4名。合計606票です。第9回は候補が2名に絞られた。パリストン458票とレオリオ157票で合計615票。
内訳はこうなる。
- 脱落した2名分、ミザイストム58票とチードル16票で74票
- レオリオの減少分、282票から157票で125票
- 有効票そのものの増加、606票から615票で9票
74と125と9を足して208票。パリストンの増分とぴたり一致します。
票が実際にどう動いたかは原作に書かれていません。それでも数の上では、候補の絞り込みとレオリオの減少だけで増分を説明できる。第9回の得票率72.1%は、支持が2倍近くに広がった数字とは考えにくい。
ここからは推定|パリストンは勝ちにいっていたのか
ここから先は推定を含む。根拠にするのは、上で並べた確定数字と、当選後の行動です。
推定の1つ目。第8回の250票は、第1回の249票とほぼ同じ。7回かけて積み上げた44票の上乗せ分が、1回で消えた。同じ回にレオリオが282票を取っているので、離れた票の行き先はレオリオだったと考えるのが自然です。
2つ目。当選直後、パリストンは会長職を辞退しました。チードルを副会長に指名したうえで辞め、第14代会長はそのチードルになった。9回かけて得た地位を、その場で手放しています。
この2つを並べると、彼にとって会長職そのものが目的ではなかった可能性が高い。ただし原作は彼の意図を明かしていないので、ここは推定にとどめます。
なお第8回のあと、レオリオはゴンの容態が動いたことで会場を離れています。その背景にあるナニカの力についてはナニカのおねだりのルールにまとめました。
結論はどの前提で決まるのか
結論を分けるのは「過半数」の分母をどう取るかです。
上では有効票を分母にした。もう一つは、会員数の過半数を基準にする読み方。第1回から第6回なら331票、第7回以降なら318票が必要になります。
会員数基準でも結論は変わりません。必要票が上がるぶん、パリストンの最高記録293票はさらに遠のく。第9回の458票だけが条件を満たす点も同じ。過半数の定義がどちらでも、「両方の条件を満たしたのは第9回だけ」は成立します。
208票の分解も、原作の得票数だけで計算できる。推定が入るのは、レオリオが減らした125票の行き先と、パリストンの狙いの2点だけです。
まとめ|会長選挙9回の数字でわかること
- 当選条件は投票率95%以上と過半数の2つ。両方を満たしたのは第9回だけ
- 第1回・第2回・第3回・第6回は投票率が95%に届かず、選挙として成立していない
- 第4回・第5回・第7回・第8回は投票率を満たしたが、最多得票者が過半数に届かなかった
- パリストンの得票率は第1回42.9%から第7回48.5%へ伸び、あと10票差まで迫った。それでも過半数は越えられなかった
- 第9回の増分208票は、脱落2名分74票・レオリオの減少125票・有効票増9票で説明がつく
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