緋の眼の発動条件は強い感情|止められない眼と、コンタクトを外して出す眼

緋の眼の発動条件は「怒りや悲しみなど強い感情」で、怒りだけではありません。そして0巻を読むと、本人が抑えようとしても出てしまう眼として描かれていると読めます。

0巻の外出試験では、出さないことを試される場で、クラピカの眼は緋色になりました。いっぽう王位継承戦編のNo.364では、クラピカがコンタクトを外して緋の眼を出しています。止められずに出る眼と、外して出す眼。払うものと得るものを比べると、2つは釣り合いの形がまるで違います。

※ハンター試験編・ヨークシン編・王位継承戦編と、0巻「クラピカ追憶編」に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

緋の眼の発動条件は「強い感情」|0巻の外出試験でも眼は止まらなかった

緋の眼(緋の目)は、クルタ族の眼が感情の高ぶりで緋色になるものです。中でも「怒りや悲しみなど強い感情」で達した緋色が、いちばん深く鮮やかだとされています。悲しみも条件に含まれるので、怒りだけが引き金とは言えません。

この眼が止めにくいことは、0巻「クラピカ追憶編」に描かれています。劇場版『緋色の幻影』の入場者特典として配られた1冊です。舞台は、クルタ族が襲われる前の村。

村の外へ出たいクラピカは、3つの試験を受けます。筆記試験(語学)、筆記試験(一般常識)、外出試験(自己抑制)です。外出試験は、感情が高ぶっても緋の眼が出ないかを試すもの。クラピカはパートナーにパイロを選んで臨みました。

試験の途中、長老が仕組んだ相手を前に、クラピカの眼は緋色になりました。それでもパイロの機転で合格し、村を出ています。出さないことを試される場面で、眼は出てしまったわけです。

いまのクラピカは、ふだんカラーコンタクトでクルタ族であることを隠しています。抑えても出てしまう眼だから、外から見えないようにしている。俺の読みでは、0巻の試験とコンタクトの設定はこうつながります。

0巻で眼が出て、クラピカが払いかけたのは試験の合格でした。この場面で眼が出て得たものは描かれていません。

緋の眼で差し出すものと得るもの|止められずに出る眼と、外して出す眼

ここでいう差し出すものは、緋の眼の間に使う絶対時間(エンペラータイム)の代償です。絶対時間を1秒使うごとに、寿命が1時間縮む。眼が緋色になること自体に、原作は代償を付けていません。

得るものは、緋の眼の間だけ特質系に変わり、絶対時間ですべての系統を100%で使えること。クラピカの本来の系統は具現化系で、操作系は60%、放出系は40%しか引き出せません。緋の眼は、その差を埋める眼です。

出し方 場面 差し出すもの 得るもの
止められずに出る 0巻の外出試験/トリックタワーのマジタニ戦/ウボォーギン戦(9巻) 出す時を選べない 特質系に変わる(9巻で明かされた)
コンタクトを外して出す No.364(35巻) 絶対時間1秒につき寿命1時間 絶対時間で全系統100%

止められずに出る側では、払うものとして描かれているのは「出す時を選べない」ことだけです。両側がそろうのは、外して出すNo.364のほう。

緋の眼のマジタニ戦とウボォーギン戦|旅団の蜘蛛を前にしたとき

本編の前半で名前の挙がる緋の眼の場面は、どちらも幻影旅団の蜘蛛が引き金です。

1つ目は3次試験、トリックタワーのマジタニ戦。マジタニは蜘蛛の刺青を入れて旅団の団員を名乗りますが、団員ナンバーの入っていない偽物でした。その刺青を見て激昂したクラピカの眼が緋色になり、マジタニは完敗します。偽物の刺青ひとつで眼が変わったところからは、引き金が本人の意思の外にあると読めます。

この場面でクラピカが得たのは、試験の勝ちでした。払ったものは描かれていません。

2つ目は9巻、ヨークシンでのウボォーギン戦。今度は本物の団員が相手です。この戦いで、緋の眼になっている間だけ特質系に変わることが明かされました。

ヨークシン編の時点では、絶対時間の代償は読者に明かされていません。ウボォーギン戦で見えたのは、特質系に変わるという得るものの側だけでした。

ウボォーギンの側から見た戦いはウボォーギンの念能力ビッグバンインパクト|オーラ量で押し切る強化系の地力で書いています。

緋の眼をNo.364でコンタクトを外して出す|払うのは1秒につき寿命1時間

王位継承戦編のNo.364(35巻)で、クラピカはコンタクトレンズを外し、緋の眼にして絶対時間を使います。旅団の蜘蛛を前にした場面ではありません。ワブル王子の護衛として、自分の判断で眼を出していると俺は見ています。

同じNo.364で、絶対時間を使うと1秒につき寿命が1時間縮むことも明かされました。得るのは全系統100%、払うのは1秒ごとの寿命。コンタクトを外すかどうかで、払い始める時を決めている形です。

同じ話で使われた奪う人差し指の鎖は奪う人差し指の鎖で奪った能力はクラピカが使わない|行き先は他人の手で扱いました。

この場面でクラピカが差し出したのは寿命で、得たのは護衛に使える全系統100%です。

緋の眼は外して出すと強く、止められずに出ると不利になる

2つの出し方を比べると、強さと弱さの理由が分かれます。

外して出す眼が強いのは、寿命を払うことで全系統100%が成り立つからです。具現化系のままでは40%しか出せない放出系も、絶対時間の間は100%で使える。払うものが重いぶん、得るものも大きい。

ただし、その払い方には限りがあります。絶対時間の連続使用は約3時間が限界で、超えるとその3倍の約9時間、気を失う。No.368でクラピカは昏倒します。能力を貸している間は絶対時間が止まらないため、計12時間、寿命にして約5年を失いました。外して出せても、止める時までは選べない場面があったわけです。残りの寿命の計算はエンペラータイム(絶対時間)の代償は寿命|クラピカはあと何年生きられるか計算にまとめました。

止められずに出る眼は、出す時を選べないことがそのまま弱みになります。0巻では試験に落ちかけ、いまはコンタクトで隠すしかない。No.364の使い方では、出す時をクラピカが自分で決めている。この弱みを逆に使った形だ、というのが俺の見立てです。

この先の王位継承戦でも、クラピカは外して出す眼を使うたびに寿命を払うことになります。冨樫は1つの緋の眼に、コンタクトで隠すしかない弱みと、出す時を選べる強みを同時に持たせている。

まとめ|緋の眼の発動条件と、出し方で変わる釣り合い

  • 緋の眼の発動条件は「怒りや悲しみなど強い感情」で、怒りだけではない
  • 0巻の外出試験では、抑えようとしても眼は緋色になった。パイロの機転で合格している
  • マジタニ戦(偽の刺青に激昂)とウボォーギン戦(9巻)は、旅団の蜘蛛を前にして眼が出た場面。見えたのは得るものの側だけ
  • 代償は眼そのものではなく絶対時間にかかる。No.364では、コンタクトを外して緋の眼にし、1秒につき寿命1時間で全系統100%を得る
  • 止められない眼は出す時を選べず、コンタクトを外して出す眼は、払い始める時を選べる

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