ハンターの種類は数えられない|美食・賞金首を追う対象で3つに分ける

第287期のハンター試験に受かったのは7人。同じ試験を通り、同じライセンスを受け取っている。

その7人が追い始めたものは、幻獣・ブラックリストの相手・医者になる資金・父親とばらばらでした。「○○ハンター」は資格の区分ではない。合格したあとに、本人が何を追うかで付く呼び名です。

だから種類を数え上げても終わらない。代わりに、追う対象の性質で分けると3つに整理できます。

※ハンター試験編・ヨークシン編・キメラアント編の展開に触れます。

美食ハンター・賞金首ハンターを資格の種類だと思う人は多い

この受け取り方は、いくつもの場所に残っています。Yahoo!知恵袋には「○○ハンター、ハンターの種類はどれくらいありますか?」という質問がある。気になるのは、種類の数だけを聞いていない点だ。

特定のハンターになるには協会への申請が要るのか、それとも自分で名乗るだけでいいのか。そこまで尋ねています。

付いた回答は2方向に割れました。「名乗れば何でも受理されるのでは」と答えたものと、幻獣・遺跡・美食・賞金首と20種類以上を挙げたもの。数え上げれば済む話なのかどうかで、答える側も揺れている。

作品の解説記事が、わざわざ打ち消しているのも証拠になります。専門分野による呼び分けは、ハンターになったあと本人がどういう仕事を重点的にやるかによる俗称だ。資格に種類があるわけではない。

複数の事典がそろってこう書いている。打ち消しが要るということは、そう思われているということだ。

まとめサイトの側も、ランクと種類を同じ並びで扱った一覧を出しています。HUNTER×WORLD の「ハンターのランクと種類」がその形だ。

第287期の合格者7人は、同じ試験を受けて同じライセンスを受け取った

原作で予備試験から最終試験まで通して描かれたのは第287期です。合格したのはヒソカ・ポックル・ハンゾー・ギタラクル・レオリオ・クラピカ・ゴンの7人。

この7人が受けた試験は1本だけ。分野別の入り口は、どの段階にも用意されていない。美食を志す者だけが受ける試験も、賞金首を狙う者だけの課題も出てきません。

受け取ったものも同じ。ハンターライセンスは1枚のカードで、そこに分野を書き込む欄は描かれていない。美食用のライセンスも、賞金首用のライセンスも作中にはありません。

「○○ハンター」が決まるのは、合格したあと

同じ試験を通った7人が、その先で追ったものはばらばらでした。ポックルは幻獣ハンターを志しています。クラピカが目指したのはブラックリストハンターで、狙いは奪われた緋の眼を取り戻すことだ(→ 緋の眼はなぜ市場を渡り歩くのか)。レオリオが欲しかったのは医者になるための資金で、ゴンは父を探すために受けている。

同じカードを持った7人が、別々のものを追い始めた。肩書きは、この「何を追うか」に後から付く呼び名だ。

試験がふるい分けたのは分野ではありません。ハンターとして通用するかどうか、その一点だけだった(→ ハンター試験は強さを測る試験?)。

専門が分かれていること自体は、原作どおり

呼び名にすぎないと言っても、専門が実在しないわけではない。ここは通説の側が当たっている。

第二次試験を担当したメンチとブハラは、2人とも美食ハンターでした。食を専門にするハンターが、食を課題にした試験を作っている。分野は本人の中だけの話ではありません。

協会の側も分野を見ている。一ツ星は、特定の分野で大きな業績を残したハンターに与えられる称号だ(→ 三ツ星ハンターの条件に強さは入っていない)。何の分野かを協会が把握していなければ、業績の評価はできません。ジンも遺跡ハンターとして通っている(→ ジンの目的は”探すこと”そのもの)。

食い違うのは手続きがあるかどうかの一点だけだ。分野は実在するが、分野ごとの登録は原作に描かれていません。

ハンターの種類は数え上げても終わらない

もう一つ、一覧にすれば全体がつかめるという受け取りがあります。こちらも原作と合いません。

作中の呼び名を集めれば、美食・幻獣・遺跡・賞金首・ストーンが挙がる。ただ、追うものが稀少でありさえすれば、新しい肩書きはいくらでも増える。数え上げの一覧が作中に無いのは、書き漏らしではなく、そもそも数えられる形をしていないからです。

代わりに使えるのは、追う対象の性質で3つに分ける見方だ。原作にこの分け方が出てくるわけではない。当サイトの整理です。

追うもの 呼び名 作中の人物
生き物を追う型 稀少な食材、幻獣 美食ハンター、幻獣ハンター メンチ、ブハラ、ポックル
物と場所を追う型 遺跡、宝石 遺跡ハンター、ストーンハンター ジン、ビスケ
人を追う型 賞金首、ブラックリストの相手 ブラックリストハンター クラピカ

呼び名は増え続けるが、追う対象の性質は3つで足りる。数えるべきは種類ではなく、相手がどう振る舞うかのほうだった。

人を追う型では、追う側と追われる側が入れ替わる

3つを比べると、いちばん差が出るのは危険の大きさではない。危険の向きです。

生き物を追う型でも命は懸かる。危険な食材はあるし、大型の生物と向き合えば当然反撃されます。物と場所を追う型も、崩れる遺跡や競争相手がいる。

ただ、そのどれもが出会った場面の中で完結するのが普通だ。遺跡が後から追ってくることはない。

人を追う型は違います。クラピカは幻影旅団を追いましたが、旅団の側もクラピカを探し始めた。ウボォーギンを倒したあと、旅団は鎖を使う相手が誰なのかを突き止めにかかっています(→ クラピカの念能力は”二段構え”)。

追う側と追われる側が入れ替わる。相手が調べる力を持っているから起きることだ。

調べ返してくるかを分けるのは、人か獣かではない

この型分けから、はっきり外れる例が1つあります。幻獣ハンターのポックルは、キメラアントに生け捕りにされました。ネフェルピトーは頭を開き、露出した脳を刺激して念能力の知識を引き出している。追っていた側が、持っている情報ごと調べ上げられたことになる(→ ポックルは”蟻編の戦犯”なのか?)。

カイトも同じピトーに倒され、死体まで相手の能力に使われた。生き物を追う型のハンターが、調べられ、利用される側へ回っています。

つまり分かれ目は、相手が人か獣かではない。知恵があるかどうかだ。普通の獣は襲っても調べない。蟻は調べた。

そう見ると、キメラアント編の始まりが何だったのかも見えてきます。生き物を追う型のハンターが、調べ返してくる相手と出会うところから始まった編だ。肩書きは変わっていないのに、危険の向きだけが人を追う型のものに変わっている。

俺はここが冨樫のうまいところだと思っています。職業の分類を作らなかったぶん、キャラクターが何を追うかだけで、その人物が何者かまで決まる。ポックルが幻獣を追うと決めた時点で、彼が向かう先も決まっていました。

まとめ|ハンターの種類は、資格ではなく追う対象で決まる

  • 分野別の試験も分野別のライセンスも原作には出てこない。第287期の7人は同じ試験を受け、同じカードを受け取った
  • 肩書きが決まるのは合格したあと。ポックルは幻獣、クラピカはブラックリスト、レオリオは資金と、追うものはばらばらだった
  • 専門が実在すること自体は通説のとおりで、食い違うのは手続きの有無だけ。分野はあるが、分野ごとの登録は原作に描かれていない
  • 呼び名は増え続けるので数え上げは終わらない。追う対象の性質で分けると3つに整理できる
  • 人を追う型では追う側と追われる側が入れ替わる。ただし分かれ目は人か獣かではなく、相手に知恵があるかどうかだった

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