HUNTER×HUNTERの原作で、オーラの量に数字が出た人物は3人です。ゴン、モラウ、ユピー。
3人とも、ナックルが戦いの中で見積もった相手か、見積もりの基準にした相手でした。ネットで見かけるオーラ量ランキングには、ゼノやピトーの数字も並ぶ。そちらは、読者が原作の材料から見積もった数字。
※ヨークシン編とキメラアント編の内容に触れます。王位継承戦編はモレナの能力に少しだけ。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
ハンターハンターのオーラ量ランキングの数字を、出どころで分ける
よく引かれるのが、RENOTE の「オーラ総量一覧」です。8人の数字に、出どころを添えると次のとおり。
| 人物 | 一覧の数字 | 出どころ |
|---|---|---|
| ゴン | 21,500 | ナックルの目算 |
| モラウ | 70,000 | ナックルの基準 |
| ユピー | 700,000以上 | モラウの10倍という仮定 |
| キルア | 23,650 | 読者の推定 |
| ノブナガ | 34,560 | 読者の推定 |
| カイト | 79,506 | 読者の推定 |
| ゼノ | 518,519 | 読者の推定 |
| ネフェルピトー | 700,000 | 読者の推定 |
原作に数字があるのは上の3人だけ。残りの5人は、RENOTE 自身が「予測」「仮定」と断って出した数字です。ただ、ページの先頭の一覧に、原作の数字と推定の区別は書かれていない。
ここで言う数字は、オーラの量を単位で表したもの。円が届く距離も、ゼノの300mやピトーの2kmのように数字で出てくる。ただ、これは量ではなく距離です。
モレナの能力の「レベル」も、オーラの量と一緒に上がる数字で、量そのものとは別(→ モレナの念能力)。冨樫義博展 -PUZZLE- の設定資料で報告されているのは、系統や修練度の段階など。オーラの量の数字は見当たらない。
潜在オーラと顕在オーラ|ナックルの言葉とファンの言い換え
ナックルはオーラの量を、MOP・POP・AOP の3語で説明する。アニメ(2011年版)の第90話の台詞にも、この3語と「潜在オーラ」が出てくる。
MOP は訓練で増やせる量で、人によって差がある。POP は、体の中にある潜在オーラの量。ゴンの21,500は、ナックルが「潜在オーラのマックス」として出した数字。AOP は、実際に体の外に出せる量。
「顕在オーラ」は、この AOP をファンが言い換えた呼び方です。ファンの間ではよく使われるものの、第90話のナックルの台詞には出てこない。纏・練・絶でオーラの量がどう扱われるかは、念の基礎の4つで見ると分かりやすい(→ 精孔とは・絶・纏・練・発の違い)。
ユピーのオーラ量70万以上は、モラウの7万を基準にした仮定
分け方がいちばん素直に当てはまるのは、モラウとユピーの組。
ナックルの見立てで、師匠のモラウのオーラは7万。25巻でユピーを初めて見たとき、ナックルはその量をつかみきれなかった。そこで、仮にモラウの10倍だとすれば70万、と置きます(→ ユピーの念能力)。
ユピーの70万は、数えた数字ではなく、モラウの7万に10を掛けた仮定。ここでのナックルの見積もりは、全部モラウの7万が元です。
ナックルが数字にこだわるのには理由がある。ハコワレは、貸したオーラと利息の合計が、相手のオーラの量を超えたときに破産させる能力。相手の量が分からないと、勝ち筋の計算が立たないわけです(→ ナックルの念能力ハコワレ)。
ユピーの戦いで、ポットクリンの額に出た数字は370,684。これは貸した量と利息で、ユピーのオーラの量ではない。ユピーの量のほうは、ナックルが自分の頭で見積もるしかなかった。俺は、この場面がオーラ量の数字の出どころをいちばんよく見せていると思います。
ゴンのオーラ量21,500は、ナックルが使った量を足し上げた目算
ゴンの21,500は、モラウ→ユピーの見積もり方には当てはまらない例です。基準からの掛け算ではなく、ゴンが使った量を積み上げた数字だから。
場面は20巻、ナックルとゴンの戦い。ポットクリンの額が数えるのは、ここでも貸した量と利息のほう。ゴンの量はナックルが出した。ゴンが戦いの中で使ったオーラを足し上げ、潜在オーラの最大はおよそ21,500、と目算します。
ユピーの70万は、モラウという他人の数字を元にした仮定でした。ゴンの21,500は、本人が目の前で使った量から組み立てている。そのぶん具体的ですが、ナックル自身が目算として出した数字で、量りきった値でもありません。
ゴンはこの戦いで破産し、30日のあいだ絶の状態になります(→ ハンターハンターの絶は誰が決めるのか)。
ゼノのオーラ量518,519は、円の300mを元に見積もった数字
ゼノは読者の推定の側なのに、いちばん原作の数字らしく見える例外です。518,519と、1の位まで付いている。
原作でゼノのオーラにかかわって出てくる数字は、円の届く距離。ヨークシン編で、シルバが「このビルだと半径100m近くあるぞ」とビルの広さを言った場面。これにゼノが、本気を出せば300m、と返しました(→ 念の応用技「凝・円・硬・流・隠」)。
RENOTE は、この円の大きさを他のキャラと比べながら、量を見積もった。数字の下には「妥当な所か?」と添えてあります。材料は原作の距離で、答えは端数まである量の数字。距離から量へ置き換えた時点で、原作の数字ではなくなる。それでも細かい桁が付くと、どこかで量られた値のように見えます(→ ゼノの念能力)。
ゼノと同じ置き換えは、キルアの「70,000未満」にもある。RENOTE はこれを作中から分かる側に入れています。ただ、原作にキルアの数字は出てこない。モラウの7万より下だろう、という比べ方から出した推論と読めます。
オーラ量ランキングが原作から作れないのは、数字がハコワレの戦いにしか出ないから
ゴンとゼノの2つの例外を並べると、数字の性格がはっきりする。ゴンの数字は原作にあっても目算で、ゼノの数字は推定でも原作の距離が材料。原作か推定かで分けても、数字の確かさは決まりません。
決め手は、どの場面で数字が出たか。原作でオーラの量を見積もって数字にしたのは、ナックル1人でした。理由は強さを比べるためではなく、相手を破産させられるかを確かめるため。だから数字は、ナックルが戦った相手と、ナックルの師匠モラウの周りにしか出てこない。
ランキングを作るには、全員に同じ基準の数字が要ります。原作では、数字の出る場面がハコワレの仕組みの中に限られていて、その数字がそろわない。最強議論でオーラ量の頂点にメルエムが挙がるのも、数字ではなく描かれた大きさで比べた答え(→ ハンターハンター最強議論はなぜ決着しないのか)。
冨樫はオーラの量を、全員に付く数値ではなく、ナックル1人の能力の道具として描いたと読めます。ランキングの数字を見るとき、俺はまず「ナックルがその相手と戦ったか」を確かめます。
まとめ|ハンターハンターのオーラ量
- 原作でオーラの量に数字が出たのは、ゴン・モラウ・ユピーの3人で、3人ともナックルの見積もり
- ユピーの70万以上は、モラウの7万の10倍という、ナックルの仮定
- ゴンの21,500は、ナックルがゴンの使った量を足し上げた目算
- ゼノの518,519は、円の300mを元に読者が見積もった数字で、原作には出てこない
- 数字が出るのはハコワレの戦いの場面だけなので、オーラ量ランキングは原作の数字だけでは作れない
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