ゾルディック家は何世代が同時に生きているか|数えられるのは4世代まで

同時に生きているのは4世代。ククルーマウンテンへ向かうバスの案内で、ゾルディック家は10人家族だと説明されます。曾祖父・祖父・祖母・父・母、そして5人きょうだい。

一族が通算で何代続いているかは、資料によって答えが割れる。でも「いま同時に生きている世代の数」なら、この案内だけで数えられる。

そして数えたあと、念能力が描かれているのは4世代のうち3世代ぶんしかない、と分かります。

※ゾルディック家編・ヨークシン編・キメラアント編に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

ゾルディック家の家系図は、通算の代数では書けない

バスの案内が示すのは人数と続柄だけ。曾祖父が1人、祖父と祖母、父と母、その下に5人きょうだい。足すと10人です。

続柄をそのまま並べると、最年長の世代・祖父母の世代・父母の世代・きょうだいの世代の4つになる。

ここで「ゾルディック家は何代目か」に答えようとすると、話が止まる。最年長の人物がゼノの父なのか祖父なのかで、資料の説明が分かれているからです(→ ハンターズガイドと本編の食い違い)。ゼノとその人物のあいだにもう1人はさまるという読みもある。

通算の代数は確定していません。数えられるのは、同時に生きている世代の数のほうです。

世代ごとに、念能力がどこまで描かれているか

4つの世代を「本編に念の描写があるか」で整理すると、こうなります。

世代 本編に念の描写 技名 系統の出どころ
最年長の世代 ない ない ハンターズガイド(本編外)
祖父母の世代(ゼノ・祖母) ゼノのみある 龍頭戯画・牙突・龍星群 ゼノ=冨樫義博展 -PUZZLE- の資料/祖母=記載なし
父母の世代(シルバ・キキョウ) シルバのみある ない シルバ=冨樫義博展の資料/キキョウ=ハンターズガイド
きょうだいの世代(5人) イルミ・キルア・カルトにある 神速・雷掌・蛇咬の舞ほか キルアの変化系のみ本編

念の描写がまったくないのは、いちばん上の世代だけ。ここが「3世代ぶん」の中身です。

同じ世代の中でも描写は割れる。祖父母の世代も、父母の世代も、描かれているのは片方だけ。

最年長の世代にあるのは、ゼノが語った評価だけ

いちばん上の世代について、本編から拾えるものは多くない。

ヨークシン編で十老頭が暗殺される場面に、老人が同行するコマがひとつ。セリフはなく、戦っている描写もない。同行しているのはイルミとカルト。

もうひとつは、ゼノがネテロを評したセリフ。自分の祖父と殺し合って生き残った唯一の人間だ、という趣旨のことを言っています。これは相手の強さを測る言葉で、この老人が何をする念能力者なのかは語っていない。

系統が強化系とされるのはハンターズガイドの記載で、本編の描写ではない。名前も同じです。「マハ」という呼び名の出どころはガイドブックの側で、本編のコマで名前が示された場面は確認されていません。

死亡した描写もない。ヨークシン編の時点では現役の暗殺者として動いている。そのあとは消息が描かれないまま、今に至ります。

この世代が描かれない理由については、一族の系統をまとめた記事でも触れました(→ ゾルディック家の念能力まとめ)。ここで確かめたいのは、その先です。4つのうち1つだけ空いている、という数えの話にとどまらない。

ゼノの妻は、人数に数えられているのに出てこない

バスの案内は、祖父と祖母を1人ずつ数えています。祖父はゼノ。ではゼノの妻は誰なのか。

本編に出てきません。名前も、姿も、念能力も。人数の内訳に1枠ぶん入っているのに、その枠を埋める人物が描かれたことがない。

屋敷が舞台になる場面は何度もある。ゴンたちが試しの門を抜ける場面、キルアが家を出る場面、アルカを連れ出す場面。どこにも祖母は出てこない。

ゼノのほうは対照的です。龍頭戯画・牙突・龍星群と、名前の付いた技が3つあり、どれも本編で使う場面が描かれている(→ ゼノの念能力は“暗殺の効率”で読み解ける)。オーラを龍の形にして飛ばす描写まであります。

同じ世代に、技を3つ持つ人物と、名前すら出ない人物が並んでいる。この差は世代の古さでは説明が付きません。祖母のほうが若い可能性だってあるのに、描写の量は逆転していない。

世代というくくりだけでは、もう並べきれなくなります。

キキョウは登場するのに、念能力だけが描かれない

欠け方はもう1種類ある。こちらは出てこない人ではなく、出てくるのに能力だけが空いている人です。

キキョウは屋敷の場面にくり返し現れる。ゴンたちの前に立ち、カナリアを倒し、キルアを止める側にずっといる。登場の回数だけなら、ゼノやシルバより多いくらいです。

それなのに念能力も系統も原作に出てこない。ハンターズガイドでは操作系とされますが、本編で確かめられる記述ではありません(→ キキョウ=ゾルディックだけ条件を出さない)。

同じ世代のシルバには、両手に巨大な念弾を作って放つ場面があります。技名は付いていませんが、どれだけ出せるかは目に見える(→ シルバ=ゾルディックの念能力を父ゼノと比較)。夫婦で片方だけが描かれている。

ここに線を引けるとしたら、家の外で仕事をしたかどうかではないかと読んでいます。ゼノとシルバはヨークシンで依頼を受けて戦い、イルミとキルアとカルトも家の外に居場所を持った(→ ゾルディック家の兄弟)。キキョウが描かれるのは屋敷の中だけ。

ただしこの線も完全ではない。最年長の世代はヨークシンまで出向いていて、それでも念の描写がない。世代でも、内と外でも、きれいには割れないというのがこの一家の描かれ方です。

冨樫が先に確定させたのは、一族の大きさのほう

はっきり決まっているのは2つだけ。10人という人数と、その内訳が4世代ぶんだということ。

1人ずつの中身は、そこから先で順に埋まっていく。埋まり方は世代の順ではない。キルアの話に必要になった人物から埋まっている。

キルアを追うイルミ、屋敷で止めるキキョウ、ゴンたちを迎えるゼノとシルバ。ここまでは役割が描かれる。物語がククルーマウンテンから離れると、埋まっていない枠が残ったまま置かれます。

この順番は、家系図を先に閉じてしまうための作りなんじゃないか。俺にはそう見える。10人という枠を最初に渡してしまえば、読者は「あと何人いるのか」を気にしなくて済む。枠の大きさだけ決めておいて、中身は必要になったときに出せばいい、という組み方です。

そう読めば、最年長の世代が強さの評価だけを残して姿を見せないのも説明が付く。祖母の枠が数の中にしか存在しないのも、同じ理由です。一族の全体像は、最初のバスの案内で渡し終わっているからです。

まとめ|ゾルディック家で数えられるのは世代の数まで

  • バスの案内が示す10人の内訳は、曾祖父・祖父・祖母・父・母+5人きょうだい。同時に生きているのは4世代
  • 通算で何代続いた家かは、最年長の人物の続柄が資料で割れるため確定していない
  • 念の描写がまったくないのは最年長の世代だけ。残る3世代には描写がある
  • 同じ世代の中でも割れる。ゼノの妻は名前も姿も出ず、キキョウは登場するのに能力だけが出ない
  • 描かれている人物は、キルアの物語に関わった側に寄っている

数えられるのは人数と世代までで、その先は世代の単位では並びません。冨樫が先に確定させたのは一族の大きさのほう。中身は必要になった人物から順に埋まっていったと読めます。

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