オロソ兄妹の死亡遊戯(ダツDEダーツ)|投げるのは兄、外せば2人に返る

オロソ兄妹の念能力「死亡遊戯(ダツDEダーツ)」を、兄と妹に分けて比べる。比べる基準は、能力の中で作るもの、動かすもの、背負うもの。ゲームを動かすのはほとんど兄で、妹はバッジを作る側です。それなのに、外したときに返ってくるダメージは、2人がまったく同じだけ背負う。

戦いは23巻、キメラ=アント編のキルアの一戦。兄妹はハギャ(レオル)隊の兵隊長で、兄と妹の2人組です。

能力の入り口は、キルアの体に付けられたバッジでした。サメ型の蟻が襲いかかったどさくさに、バッジが1つ付けられる。付けたのはオロソ兄妹本人ではなく、部下のコバンザメ型の蟻、コバーンです。

※キメラ=アント編、キルアとオロソ兄妹の戦いの決着に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

オロソ兄妹の死亡遊戯で、兄と妹が担うもの

バッジが付くと、相手の体が兄の作ったダーツの的とつながります。ルールはゼロワンの501。兄が投げたダーツに合わせて、念魚(ダツ)が相手の体に刺さる仕組みです。

兄と妹で分けると、次のとおり。

基準 兄 妹
念で作るもの ダーツのゲーム バッジ
ゲーム中にすること 得意のダーツを投げる・相手の頭に直接話しかける 投げない(兄の横で拍手して応援する)
ゲームを途中で解けるか 解けない 解けない
最後の一投を外したとき 与えたダメージが返る 与えたダメージが返る
決着のあと 首だけで相手を罵る 首だけで相手を罵る

表のとおり、兄と妹で中身が違うのは上の2行。下の3行は、2人とも同じです。

ダツDEダーツで手を動かすのは兄ひとり

妹がするのは、念でバッジを作ること。キルアの場合、それを体に付けたのも部下でした。バッジは付けた時点で能力が発動する。そこから先の妹はゲームを動かさず、兄の投げを横で拍手して応援する姿で描かれます。

一方の兄は、ゲームの中身を全部受け持つ。ダーツの盤を作り、得意のダーツを投げ、ゲーム中は相手の頭の中に直接話しかけることもできる。

兄の投げる念魚は、相手の体に触れるまで実在しない。発動してしまえば、回避も防御もできません。ただ、具現化してから深く刺さるまでのあいだだけは、受け止められる短い隙がある。

キルアが最後の一投をしのいだのは、この隙を突いたからでした。このときのやり方は、のちの神速(カンムル)につながっていく。キルアはこの戦いの中で、ダーツは6歳で覚えたと話しています。

オロソ兄妹が2人で背負う、跳ね返りと最後

下の3行は2人とも同じでした。ただ、ここにも見逃せない差がある。投げる人と、傷を負う人がずれていることです。

最後の一投をバースト(ミス)すると、それまで相手に与えたダメージが全部、兄妹2人に返る。投げるのは兄だけで、妹は一投も投げていません。それでも兄が外せば、妹も同じだけの傷を負う。

途中で解けない決まりも、2人に同じようにかかります。バッジを付けたら、ゲームが終わるまでは兄妹にさえ解除できない。相手を逃がさないための決まりが、そのまま兄妹の側も縛っている。

最後もそろっていました。死亡遊戯は、ゲーム中に相手の様子を見られない作り。キルアはイカルゴの吸盤で、額に魚が刺さったままに見せかけた。確かめに陸へ上がってきた2人の首を、手刀でまとめて落とします。

首を刎ねられても2人はしばらく生きていて、互いを罵り合った。

死亡遊戯に世界一強い信頼が要る理由

兄妹は、自分たちは世界一強い信頼で結ばれていると言い切っていた2人です。

俺がこの能力でいちばん面白いと思うのは、その言葉と能力の作りの組み合わせ。妹は、兄の一投を外から止めることも、代わりに投げることもできない。それでも外したときの傷は、自分にも同じだけ来る。こういう作りでゲームを始めるには、兄の腕を信じきるしかない。

兄の側も同じで、一投ごとに妹の体まで賭けている。兄妹が口にしていた信頼は、仲の良さを飾る言葉というより、この能力を使うための前提として読めます。

ただ、その信頼は勝ち筋にはならなかった。一投が外れたのでも、2人の息が乱れたのでもない。最後の一投は額に届いていて、勝ちを確かめに陸へ上がったところで決着した。

信頼で始めたゲームに負けると、2人は首だけで互いを責め合う。同じものを背負う作りは、負けたときに責める相手もすぐ隣にいる作りでした。

まとめ|オロソ兄妹の死亡遊戯

  • オロソ兄妹の念能力は「死亡遊戯(ダツDEダーツ)」。妹のバッジで発動し、兄のダーツで念魚が刺さる。戦いは23巻
  • 違いが出たのは役目で、ゲームを作り、投げ、話しかけるのは兄。妹はバッジを作り、あとは兄の投げを応援する側
  • 同じだったのは背負うもの。途中で解けない決まりも、バーストで返るダメージも、首を落とされる最後も2人とも同じ
  • 投げられるのは片方だけなのに、傷は2人に来る。世界一強い信頼という自負は、この作りを使うための前提として読める
  • その信頼は勝ち筋にならず、決着のあとは互いを罵り合う姿に変わった

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