念獣はしゃべる?|ポットクリンと気狂いピエロの声は縛られる側へ向く

ハンターハンターでしゃべる念獣は、自分が告げる決まりに縛られる側へ話しかけます。ナックルのポットクリンは、殴られて借金を背負った相手に利息の時刻を告げる。ツェリードニヒの守護霊獣は、嘘をついたテータに次の決まりを告げる。

カイトの気狂いピエロが話しかけるのは、術者のカイト。クレイジースロットで縛られるのが、カイト本人だからです。レイザーの審判の念獣は、ドッジボールの規則に縛られる両方のチームに判定を告げる。

※キメラアント編・グリードアイランド編・王位継承戦編の内容に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

ポットクリンが告げるのは「時間です。利息がつきます。」

ナックルの天上不知唯我独損(ハコワレ)は、殴った相手にオーラを貸し付ける能力。貸した相手には念獣のポットクリンが付き、10秒ごとに1割の利息を数える。そのたびに口にするのが「時間です。利息がつきます。」です。

ポットクリンの言葉として知られているのは、この一言。言う相手は、殴られて借金を背負わされた側です。

この一言で、相手は決まりがいま動いていると知らされる。利息は増え続ける。相手の側から借金を消すには、ナックルに攻撃を当てて、利息ごとオーラを返さなければならない。

100m以上離れると、数えるのが止まる。貸付と利息の合計が相手のオーラの量を超えると破産。ポットクリンはトリタテンに変わります。

トリタテンは、相手を30日のあいだ絶にする念獣です。つまり、ポットクリンの声を聞かされる者は、能力の決まりを守らされる者と同じ。収支の細かい仕組みは → ナックルの念能力ハコワレを“借金の収支”で読む

ツェリードニヒの守護霊獣は、嘘をついたテータに次の決まりを告げる

相手に決まりを告げる念獣は、もう1体いる。ツェリードニヒの守護霊獣です。

この守護霊獣は、王子への嘘を見抜く。王子の護衛テータは、王子に2度嘘をついた。1度目で守護霊獣にほほへ傷の印を付けられ、2度目でこう告げられました。

「次ニ 王子ノ質問ニ偽リデ答エレバ オ前ハ人間デナクナル」

テータは王子の側の人間。それでも嘘をついた時点で、守護霊獣の能力がかかった相手になる。告げた中身も、次に嘘をつけばどうなるかという決まりそのもの。ポットクリンと同じ並びになっている。

テータがこの警告で嘘を封じられた流れは → ツェリードニヒの能力はテータとヒソカに見えているのか

ハンターハンターでしゃべる念獣の種類|話しかける相手と告げること

ここまでの2体に、カイトとレイザーの念獣を足すと次のとおり。作中に、念獣を話し方で分ける公式の分類はありません。

念獣 術者 話しかける相手 告げること
ポットクリン ナックル 殴られた相手 利息がつく時刻
守護霊獣 ツェリードニヒ 嘘をついたテータ 次に嘘をついたらどうなるか
気狂いピエロ カイト 術者のカイト スロットを回しながら話しかける
審判の0番 レイザー 両方のチーム ドッジボールの判定

ポットクリンと守護霊獣には、共通点がある。話しかける先が、その能力の決まりを背負わされる者だという点。残る2体を、この見方で読み直します。

術者のカイトに話しかける気狂いピエロ

カイトの気狂いピエロ(クレイジースロット)は、出てくるとスロットを回すピエロ。出た番号で武器が決まる。ピエロは口がうるさく、カイトに向かって話しかけ、カイトのほうはうっとうしがる。

話しかける先が、相手ではなく術者自身。並べた4体のうち、この形はピエロだけ。

理由は、クレイジースロットの決まりを見ると分かります。どの武器が出るかはカイトにも選べない。出た武器は、使うまで消すことも替えることもできません。この能力で縛られているのは、敵ではなくカイト本人。

ピエロの声がカイトに向くのも、ポットクリンと同じ理屈で説明がつく。決まりを背負う者のそばで、念獣が口をきいている。違うのは、背負う者が術者だという点だけです。

運任せの代償と見返りは → クレイジースロット(気狂いピエロ)とは

レイザーの0番の念獣は、両方のチームに判定を告げる

グリードアイランドのゲームマスター、レイザーの念獣「14人の悪魔」。その中の0番の念獣(No.0)は、ドッジボールの審判を務める。8対8の試合で、レイザー側はレイザー本人とNo.1〜7。No.0だけは試合に加わらず、判定を下す側に立ちました。

審判の判定は、ゴンたちのチームにもレイザーのチームにも向く。話しかける先が、敵味方の両方。相手だけに話すポットクリンとも、術者だけに話すピエロとも違います。

No.0が告げるのは、念能力の決まりではなくゲームの規則です。そして、ドッジボールの規則に縛られるのも両方のチーム。レイザーはゲームの作り手でありながら、この試合では規則の中で戦った。決まりを背負う者全員に、審判が判定を告げる形です。

作り手が規則の中に入る場面と外から手を出す場面は → 幽遊白書のテリトリーと念能力

念獣が話しかける先は、告げる決まりに縛られる側

4体を通して見ると、話しかける相手はばらばらに見える。殴られた相手、嘘をついた護衛、術者本人、両方のチーム。

けれど、その念獣が告げる決まりに誰が縛られるかで見直すと、向きはそろう。能力の決まりでも、ゲームの規則でも同じです。ハコワレは貸し付けた相手を縛り、守護霊獣は嘘をついた者を縛る。クレイジースロットは術者を、ドッジボールの規則は両チームを縛ります。

念獣の言葉は、決まりに縛られる者の耳に届くところで発せられています。ポットクリンの声は殴られた相手へ、ピエロの声はカイトへ。向きは逆でも、理由は1つ。俺の見るところ、念獣は縛られる者に決まりを聞かせるために口をきいている。

まとめ|口をきく念獣と、話しかける相手

  • ポットクリンは殴られた相手に「時間です。利息がつきます。」と告げる
  • ツェリードニヒの守護霊獣は、2度目の嘘をついたテータに「次に嘘をつけばどうなるか」を告げた
  • 気狂いピエロは術者のカイトに話しかける。出た武器を使うまで消せない決まりに縛られるのはカイト自身
  • レイザーの0番の念獣は、両方のチームに判定を告げる。ドッジボールの規則に縛られるのも両チーム
  • 念獣が話しかける先は、その念獣が告げる決まりに縛られる側にそろっている

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