幻影旅団編とヨークシン編は、同じ編の2つの名前。ハンターハンターで名前が2つある編は、物語の中心を2つ抱えた編です。Wikipedia(日本語版)の見出しで、名前が2つ並ぶ編は3つ。「ヨークシン編(幻影旅団編)」「会長選挙・アルカ編」「暗黒大陸・王位継承編」です。
2011年版アニメの Blu-ray BOX では、片方の名前だけになる。ヨークシン編は「幻影旅団編」、会長選挙・アルカ編は「選挙編」。商品の無い暗黒大陸・王位継承編は、報道の記事が1本の中で2つの名前を行き来しています。
反対に、ゾルディック家編とグリードアイランド編は、百科事典でも商品名でも名前が1つです。
※ハンター試験編から暗黒大陸・王位継承編までの、編の名前に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
ハンターハンターの編の名前一覧|中心が1つの編と2つの編
編の区切りは、本編には書かれていない。話数の題名の付け方も、編ごとに決まっているわけではありません(→ ハンターハンターの話数の題名)。百科事典の見出しも、アニメの商品名も、それぞれの資料が付けた呼び名です。
編の名前のもとになるのは、舞台の場所、起きる出来事、相手や主役になる集団や人物。このうち物語がずっと向き合っているものが、その編の中心です。名前が1つの編は中心が1つで、2つの編は中心が2つある。
Wikipedia の見出しと、アニメの Blu-ray BOX の商品名を比べてみます。
| Wikipedia の見出し | 名前になった中心 | 名前の数 | 2011年版アニメの商品名 |
|---|---|---|---|
| ハンター試験編 | 出来事 | 1 | ハンター試験編・ゾルディック家編 |
| ゾルディック家編 | 集団 | 1 | ハンター試験編・ゾルディック家編 |
| 天空闘技場編 | 場所 | 1 | 天空闘技場編 |
| ヨークシン編(幻影旅団編) | 場所と集団 | 2 | 幻影旅団編 |
| グリードアイランド(G.I)編 | 場所 | 1 | G.I 編 |
| キメラ=アント編 | 集団 | 1 | キメラアント編 |
| 会長選挙・アルカ編 | 出来事と人物 | 2 | 選挙編 |
| 暗黒大陸・王位継承編 | 場所と出来事 | 2 | なし |
ハンター試験編とゾルディック家編は、1つの BOX にまとめられています。名前はそのままで、束ね方が違うだけ。
Wikipedia はこのほかに「くじら島への里帰り」と「クラピカ追憶編」も見出しにしている。追憶編は、本編の外の0巻の話です(→ ハンターハンターの劇場版2作と0巻)。里帰りは7話の短い区切りです。ヨークシン編に入れるかどうかで、編の話数が変わる(→ ハンターハンターの編は何話ずつか・2011年版アニメは編ごとに何話?)。
ゾルディック家編とグリードアイランド編は、舞台と中身が同じ名前
ゾルディック家編で、ゴンたちが向かうのはキルアの実家です。会いに行く相手もゾルディック家なら、足を運ぶ先もゾルディック家の敷地。舞台と中身を、1つの名前で言い切れます。
グリードアイランド編も同じ形。グリードアイランドはゲームの名前で、ゴンたちが入り込む舞台でもあり、攻略する相手でもある。アニメの商品名は「G.I 編」と略しているだけで、別の名前にはなっていません。
2つの編は、Wikipedia とアニメの商品名で呼び名がそろっている。分けて呼べる中心が、1つしかないためだと考えられます。
キメラ=アント編も、資料での名前は1つ。舞台は NGL 自治国から東ゴルトー共和国へ移ります(→ NGL自治国は機械しか止められなかった)。それでも、物語が向き合う相手は最後まで蟻のまま。舞台が動いても中心は動かないので、名前は相手の集団の側で固まっています。
ヨークシン編は、アニメの商品名では幻影旅団編
名前が2つに割れる例外が、ヨークシン編です。Wikipedia は「ヨークシン編(幻影旅団編)」と、場所と集団の2つの名前を見出しに並べている。
2011年版アニメの商品名は「幻影旅団編 Blu-ray BOX」の I と II。ヨークシンの名前は、商品名に入っていません。百科事典は場所の名前を先に置き、アニメの商品は集団の名前を選んでいます。
なぜここで割れるのか。ヨークシンシティは、9月のオークションに人が集まる舞台です。そこへ幻影旅団が乗り込み、クラピカが旅団を追う。場所の名前で呼べば街の話になり、集団の名前で呼べば旅団の話になります(→ ヨークシン編は何日間?)。
ゾルディック家編では、一家と家が同じ名前でした。ヨークシン編では、舞台の街と、街へ来た集団が別々の名前を持っている。2つの名前は、この食い違いから生まれています。
検索候補にも「ヨークシン編」と並んで「幻影旅団編」「旅団編」と出る。検索する人の側でも、場所と集団の両方から呼ばれている編です。
会長選挙・アルカ編は、2つの出来事のうち選挙が残る
Wikipedia の見出しは「会長選挙・アルカ編」。並べているのは、選挙という出来事と、アルカという人物の名前です。ハンター協会の次の会長を決める選挙と、キルアがアルカを家から連れ出す話が、同じ時期に進みます。
2011年版アニメの商品名は「選挙編」。Wikipedia の本文も、アニメ化を伝える文では「会長選挙編」と書いている。どちらの資料も、名前に残したのは選挙の側でした。
検索候補では少し違って、「会長選挙編」と並んで「アルカ編」も出ます。資料では選挙、検索する人の側ではアルカの名前も使われている(→ 会長選挙が9回続いた理由)。
この編の名前は、場所と出来事で分かれたわけではありません。1つの時期に、別々の話が2本走っている。中心が2つある点は、ヨークシン編と同じです。
暗黒大陸・王位継承編は、カキン編・ブラックホエール号編とも打たれる
暗黒大陸・王位継承編も、名前が2つある例外です。Wikipedia は、行き先の大陸と、船の上で始まった王位継承戦を1つの見出しにつないでいる。
2011年版アニメは会長選挙編で終わっているので、この編には商品名がありません。報道の記事は、片方に決めずに2つの名前を行き来しています。
- ねとらぼ(2022年)は「暗黒大陸編が本格スタートした340話」と書く。同じ記事で、No.340〜370 の無料公開は「王位継承編」と紹介している
- リアルサウンド(2026年)は「暗黒大陸編/王位継承戦編」と2つを並べて書く。そのうえで、少年ジャンプの31号などが「王位継承編」を使っていると伝えている
同じ No.340 からの話が、1本の記事の中でも、場所の名前と出来事の名前の両方で呼ばれる。この編に中心が2つあることは、ここにいちばんはっきり出ている。俺にはそう見えます。
検索候補には、さらに「カキン編」と「ブラックホエール号編」が出る。カキン帝国は継承戦を行う国の名前で、ブラックホエール号は王子たちが乗る船の名前です。
船は、39巻の時点でまだ暗黒大陸に着いていません(→ ブラックホエール号の内部は5階層)。描かれているのは船の上の継承戦なのに、行き先の大陸も名前に入っている。場所の名前が「行き先」と「いる場所」の2通りあり、呼び名がほかの編より多くなっています。
ハンターハンターの編の名前が2つになるのは、中心が2つある編
3つの編を並べると、2つの名前の出どころが見えてきます。ヨークシン編は場所と集団、暗黒大陸・王位継承編は場所と出来事、会長選挙・アルカ編は出来事と人物。組み合わせは編ごとに違う。
共通するのは、編の中に、別々に名前を付けられる中心が2つあること。ゾルディック家編やグリードアイランド編には、それが1つしかありません。キメラ=アント編も、舞台は移っても、中心は蟻の1つのままでした。
アニメの商品名は、2つのうち片方だけを選んでいる。商品の無い暗黒大陸・王位継承編では、報道が2つの名前を行き来しています。
名前が2つある編は、中心を2つ抱えた編です。商品名は片方を選び、報道は2つを行き来する。
まとめ|ハンターハンターの編の名前と、2つの呼び名
- Wikipedia の見出しで名前が2つある編は、「ヨークシン編(幻影旅団編)」「会長選挙・アルカ編」「暗黒大陸・王位継承編」の3つ
- 2011年版アニメの商品名は片方だけ。ヨークシン編は「幻影旅団編」、会長選挙・アルカ編は「選挙編」
- 商品の無い暗黒大陸・王位継承編は、報道の記事が1本の中で「暗黒大陸編」と「王位継承編」を行き来する
- ゾルディック家編とグリードアイランド編は、舞台と中身が同じ名前で、呼び名は1つ
- 名前が2つになるのは、編の中に別々に呼べる中心が2つあるとき
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