ハンターハンターの登場人物の年齢|本編で口に出るのは比べる場面

ハンターハンターの登場人物の年齢として一覧でよく見る数字は、本編のセリフにはほとんど出てきません。本編で年齢が口に出るのは、たいてい誰かと比べる場面です。

ハンター試験の一次試験、走りながらキルアがゴンに年を聞く。ゴンの答えは「もうすぐ12歳!」。キルアは自分の年を言わず、「同い年…ね」とだけ返しました。

比べずに年齢が出るのは、修行や受験を始めた時点を語るときがほとんど。3つの時から、6歳の頃、10歳から、といった言い方です。

その時点の年齢が口に出る5場面のうち、誰とも比べないのはネテロの1場面だけ。過去の年齢なのにゴンと比べる形で語られるジンも、この分け方からはみ出します。

※ハンター試験編からキメラ=アント編までの内容に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

キルアがゴンに年を聞いたのは、同い年かを確かめるため

年を聞いたのはキルアのほう。ゴンの「もうすぐ12歳」を聞いても、キルアは自分の数字を出さない。知りたかったのは12という数字より、目の前の相手が自分と同じ年かどうかでした。

同い年だと分かると、キルアは乗っていたスケボーを降りる。ここから2人は一緒に試験を進んでいく。年齢の確認が、2人の距離を縮めるきっかけになっています。

この場面には、年齢が口に出るときの条件が2つそろっている。1つは、話しているのがその時点の年齢であること。もう1つは、その年齢を誰かと比べていること。本編で年齢が出てくる場面は、この2つでほぼ仕分けられる。

ハンターハンターで年齢が口に出る10場面を、今の年齢と経歴の年齢に分ける

ここでは、その場面の時点での年齢を「今の年齢」、修行や受験を始めた時点など過去の年齢を「経歴の年齢」と呼んで分けます。もう1つの基準は、その年齢を何かと比べているかどうか。

場面 口に出た年齢 今か経歴か 何と比べているか
ハンター試験でキルアがゴンに年を聞く もうすぐ12歳 今 同い年のキルア
キルアに年上扱いされたレオリオが言い返す 10代 今 ゴンたち
ビノールトがビスケの髪を食べる 57歳 今 少女の見た目
ネオンがクロロを占う 26歳 今 年下のネオン
試験官の食事の席でビーンズがネテロの年を明かす 約100歳 今 なし
キルアが天空闘技場に着く 6歳の頃 経歴 なし
キルアが尾行の最中に語る 3つの時から 経歴 なし
オロソ兄妹戦でキルアがダーツを語る 6歳か7歳 経歴 なし
トンパが新人に受験歴を語る 10歳から 経歴 なし
ミトがジンのことを話す 12歳になる少し前 経歴 ゴン

右端の欄は、場面の流れから読める比べ先です。セリフで「比べる」と言っている場面ばかりではありません。

今の年齢の5場面のうち、比べ先が無いのはネテロだけ。経歴の年齢の5場面では反対に、比べ先があるのはジンの1場面しかない。年齢が口に出る理由は、今か経歴かでほぼきれいに割れています。

検索でよく見る年齢の数字は、この10場面にはあまり出てこない。クラピカの17歳は、本編で語られる場面が見当たらない。Wikipediaやファンの年齢一覧などで流通している数字です。レオリオの19歳は、公式ガイドブックの『ハンターズ・ガイド』に載っているとされる数字。本編に出るのは10代という幅だけです。

ゴンの12歳も、本編で本人が言ったのは「もうすぐ12歳」まで。キルアの12歳もWikipediaなどの書き方。一次試験の場面のキルアは、自分の数字を言っていません(→ ハンターズガイドと本編の食い違い)。

レオリオ・ビスケ・クロロの今の年齢も、誰かとの差を言うために出る

ゴンとキルアの場面で見えた形は、ほかの今の年齢にも当てはまる。

年齢の話でいちばん知られているのは、たぶんレオリオの場面です。ハンター試験の序盤、キルアに年上扱いされたレオリオは、自分も10代だと言い返す。ゴンたちが驚くのは、見た目と年齢が合わないから。ここでも出てくるのは数字より、ゴンたちと同じ10代かどうかという比べ方でした。

ビスケの57歳は、髪を食べて相手を調べるビノールトが知る数字。見た目は少女です。数字が効くのはその見た目との差があるからで、57歳だけを取り出しても場面にならない(→ 高齢の念能力者の年齢はどう描かれたか)。

クロロの26歳は、ネオンがクロロを占う場面で出てくる。ネオンは「ヘェー26歳? けっこう年上なんだ」と口にする。年齢を知ったすぐあとに、自分との差を言っています。

3つとも、比べ先は違っても形は同じ。今の年齢は、誰かとの差か、同じであることを言うために口に出ています。

キルアやトンパが比べずに言う年齢は、修行や受験の始まり

比べ先が無いまま年齢が出る場面もある。こちらは、どれも過去のある時点の年齢です。

キルアは天空闘技場に着いたとき、6歳の頃にここへ来たと話す。父親に放り込まれ、200階まで2年かかったそうです。年齢は、訓練がいつ始まったかを言うために出ている(→ 念能力は何歳から使えるのか)。

ゴンと2人で尾行をする場面では、3つの時から命がけの尾行の訓練をさせられてきたと語る。キメラ=アント編のオロソ兄妹戦では、ダーツは6歳で身につけたと話す。そのすぐあとに、7歳だったかもしれないと付け足します。

トンパは、ハンター試験の序盤で新人たちに受験歴を語る。10歳から受け続けて、今回で35回目(→ トンパの目的は試験の途中で変わる)。

4つとも、年齢が指すのは始まりの時点。誰かより上か下か、同じかは問題になっていません。キルアがダーツの年を6歳か7歳かで言い直しても、話の中身は何も変わらない。比べないから、数字が1つずれても困らないのでしょう。トンパが誇っているのも、年齢より35回という回数のほうでした。

ネテロの約100歳は、今の年齢なのに誰とも比べられない例外

今の年齢なのに比べ先が無い場面が、1つだけあります。ネテロの約100歳。

ハンター試験の試験官たちが食事をする席で、メンチがネテロの年を尋ねる。答えるのはビーンズで、会長は20年ほど前から約100歳と言っている、と明かします。

ほかの今の年齢と比べると、違いは2つ。1つは、誰とも比べられていないこと。メンチと比べるわけでも、見た目との差を言うわけでもありません。もう1つは、数字が20年動いていないこと。

この2つはつながっていると読めます。20年変わらない年齢は、今の年齢の形をしていても、中身は20年前のある時点で止まった数字。経歴の年齢と同じく、ある時点を指していることになる。止まった数字は、隣にいる誰かと比べようがありません。

この場面で動いている数字は、むしろ20年という時間のほうです。ネテロの年齢が本人の申告であることや、衰えとの関係は、高齢の念能力者の年齢はどう描かれたかで扱っています。

ジンは経歴の年齢なのにゴンと比べられる例外

もう1人の例外はジン。今の年齢そのものが、本編で口に出ません。Wikipediaや海外の紹介記事、ファンサイトでは32歳とも31歳とも34歳ともされ、数字がそろわない。

本編に出てくるジンの年齢は1つだけ。ゴンがくじら島に戻ったあと、ミトがジンのことを話す場面。ジンが島を出たのは12歳になる少し前だった、と語られます。

これは経歴の年齢。ところが経歴の年齢の5場面のうち、比べ先があるのはこの場面だけです。12歳になる少し前という時期は、ゴンが島を出てハンター試験を受けた時期と重なる。ゴンは試験で「もうすぐ12歳」と答えていました。

今の年齢が無い人物なのに、過去の年齢だけはゴンと比べる形で置かれている。ジンの年齢は、ゴンが父親と同じ道をどこまで来たかを確かめる目安として使われている、と読めます。ジンが今いくつかより、ゴンと同じ年頃に島を出たことのほうが、ゴンにとっては意味がある(→ ジンの目的は“探すこと”そのもの)。

本編で年齢が口に出るたびに、人と人の差が1つ決まる

10場面をまとめると、本編の年齢には2つの使い道がある。今の年齢は、相手との差か同じかを言うため。経歴の年齢は、修行や受験がいつ始まったかを言うため。

当てはまらない2人も、どちらの使い道に寄っているかで説明がつきます。ネテロの年齢は今の年齢なのに止まっていて、経歴の年齢のほうに寄っている。ジンの年齢は経歴の年齢なのに、ゴンと比べる側に置かれている。

作中の時間は、試験の期数などで数えられる形で進んでいく(→ ハンターハンターは作中で何年経ったのか)。それでも登場人物の年齢は、計算に使える数字としてはほとんど出てきません。一覧サイトによって数字が割れるのも、本編に数字が少ないことと無関係ではないはずです。

同い年のゴンとキルア、10代のレオリオ、けっこう年上のクロロ。年齢が口に出るたびに、2人のあいだが近いか遠いかが1つ決まっている。この作品の今の年齢は、その人がいくつかより、相手との近さや遠さを伝えるための数字。俺にはそう思えます。

まとめ|ハンターハンターの登場人物の年齢は、どんなときに口に出るか

  • 本編で今の年齢が口に出る5場面のうち4場面には、年齢を何かと比べる流れがある(同い年・10代・けっこう年上・見た目とのずれ)
  • 比べずに年齢が出るのは、キルアの6歳の頃や3つの時から、トンパの10歳からのように、始まりの時点を語るとき
  • ネテロの約100歳は今の年齢なのに20年止まっていて、誰とも比べられていない
  • ジンは今の年齢が本編に無く、12歳になる少し前に島を出たという経歴の年齢だけがゴンと重なる
  • クラピカの17歳やレオリオの19歳など、一覧でよく見る数字は本編で語られる場面が見当たらない

本編の年齢は、その人がいくつかより、誰の隣にいるかを言うために口に出ています。

関連記事:

タイトルとURLをコピーしました