ゾルディック家の執事で一番自由に動いたのはカナリア|見習いなのに

ゾルディック家の執事は、当主家の命で動きます。恋愛すら禁じられ、破れば死刑。イルミがそう口にするほどの職場だ。

その中で、命令から一番離れた判断をしたのはカナリアでした。執事長のゴトーでも、最長老のツボネでもない。3人のうち、もっとも立場の軽い見習いです。

ゴトー・ツボネ・カナリアを4つの基準で比べてみた。屋敷での序列と、命令からどれだけ離れたかの順は、ちょうど逆を向く。

※会長選挙編の展開に触れます。

ゾルディック家の執事3人をどこで比べるか

使う基準は4つ。屋敷での立場、戦闘を任されているか、キルアへの接し方。そして、命令の外で自分の判断を通したかどうかです。

強さは基準に入れません。3人とも押し寄せる相手を退けられる腕があり、順位をつけても違いが出てこない。執事たちが仕える一族については、ゾルディック家の念能力まとめ で暗殺術と系統から書きました。

ゴトー・ツボネ・カナリアはどんな執事か

ゴトーは執事長。執事たちをまとめる立場で、キルアの幼いころからの世話役でもありました。念系統は冨樫義博展 -PUZZLE- の図録で強化系とされている。指で弾くコインは、ヒソカに弾丸以上の威力と評された。

ツボネは執事の最長老だ。シルバ直属で、執事長の下にはつかない。ゴトーからも「ツボネ先生」と呼ばれる別格の位置にいます。孫娘のアマネも同じ屋敷で働いている。

カナリアは試しの門を抜けた先に立つ門番で、まだ執事見習い。10歳ごろにはすでに屋敷に仕えていて、押し寄せた100人を1人で退けた。

なお、カナリアが念能力を使う場面は作中にない。描かれているのは杖を使った戦い方だけ。系統どころか、念を使えるかどうかも明かされていません。

ゾルディック家の執事を4つの基準で並べた結果

基準 ゴトー ツボネ カナリア
屋敷での立場 執事長 最長老・シルバ直属 執事見習い
戦闘を任されているか 任されている 任されている 任されている
キルアへの接し方 世話役として支える 命令の執行者として監視する 友情を抑えて接する
命令の外で判断を通したか 規則に触れない範囲まで 通していない 主人の息子に事実を伏せた

3人の欄が横並びになったのは、戦闘を任されているかどうかの1行だけ。立場と接し方は、序列のとおりに分かれています。

問題は最後の基準だ。ここだけ、序列と逆の順に並びます。

見習いのカナリアが、命令から一番離れた判断をした

ゴトーはキルアを気にかけていました。ただ、恋愛だけでも死刑という規則がある家だ。踏み込んで味方するのは難しかったと読める。

助け方としては慎重だ。支えたい気持ちと、動けない立場の両方が、そのまま行動に出ています。

ツボネはさらに動きません。キルアがアルカを連れ出すときは、当主家の命で監視役として同行した。キルアが逃げれば追う側に回り、アマネとともに先回りして待ち受けている。最長老という別格の位置は、命令から自由になることを意味していなかった。

アルカの力にどんな決まりがあるかは、ナニカ(アルカ)のおねだりのルール で等価交換の代償から整理した。

カナリアがしたことは、この2人と質が違う。ゴトーは31巻で、ヒソカにトランプで頸動脈を切られて死にました。遺体はゾルディック家の敷地内に埋葬されている。カナリアは、その死をキルアに伝えないと決めた。

伝えるなという命令が出ていた描写はありません。つまり自分で決めている。

さらに32巻の墓参りの場面では、ゴトーの姿に化けた凶狸狐(キリコ)が現れます。カナリアは驚かず、キルアとアルカには内緒だと指を口に当てて合図した。キリコに頼んだのかどうかまでは描かれていない。それでも、事実を伏せ続けたことと、姿を借りた相手を受け入れたことは残ります。

命令に従うでもなく、規則の内側で助けるでもない。見習いという軽い立場から、命令にもっとも遠い判断が出ています。

動機を作ったのは関係の深さ、実行を許したのは立場の軽さ

ここで順序が合わなくなります。幼いころから世話役を務めてきたのはゴトーで、親に近い情愛を向けていた。それなのに、命令から離れた距離は中くらいで止まっている。

だから、キルアへの思いの強さだけでは説明がつきません。効いているのは2つだと思う。

カナリアには5巻の場面がある。キルアに会いたいというゴンの言葉に心を動かされ、キルア様を助けてあげてと口にした。直後にキキョウに撃たれています。友情に近い感情を持ちながら、執事の立場を理由にそれを抑えてきた人物だ。

思いの強さでいえば、ゴトーもカナリアも持っている。違うのは、動いたときに失うものの大きさのほうだ。執事長のゴトーは、執事たちをまとめる責任と長年の職を背負っている。見習いのカナリアが背負うものは、それより軽いはずです。

思いが動機を作り、立場の軽さが実行を許した。2つがそろったのがカナリアだけだった、と読めます。ツボネは命令の側に立ち続け、ゴトーは背負うものを外せなかった。

キルアがその後どうなったかは、ゴンとキルアの再登場はNo.414 で追いかけました。

まとめ|ゾルディック家の執事は、立場の順に従っているわけではない

  • 命令から一番離れた判断をしたのは、執事長でも最長老でもなく見習いのカナリア
  • カナリアはゴトーの死をキルアに伏せ、姿を借りた凶狸狐を受け入れた。伝えるなという命令が出ていた描写はない
  • 執事長のゴトーは、恋愛だけでも死刑という家に縛られ、規則に触れない範囲までしか動いていない
  • 最長老のツボネは当主家の命で監視役につき、キルアを追う側に回った
  • 4つの基準で3人がそろったのは戦闘の1行だけ。立場と接し方は序列どおりに分かれ、逆を向いたのは最後の基準

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