アモリ3兄弟、ベラム兄弟、オロソ兄妹。兄弟で組んで主役の側と戦って負けた3組は、負けたあとの場面でも1人も欠けずに描かれる。アモリ3兄弟は、翌年の288期の会場に3人とも姿がある。ベラム兄弟は、会長選挙の投票所に2人とも描かれる。
キメラ=アント編のオロソ兄妹も、決着の直後に2人とも首だけで互いを罵り合っています。
仮説は、冨樫が兄弟の組を「組で1人の脇役」として作った、というもの。名前の付け方、負け方、負けたあとの場面の3つで確かめていきます。
※ハンター試験編・グリードアイランド編・キメラ=アント編・会長選挙編の内容に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
ハンター試験の3兄弟もベラム兄弟も、組ごと1つの相手として負けた
アモリ3兄弟は、キルアに3人がかりで挑んだ
アモリ3兄弟は、アモリ・イモリ・ウモリの3人。287期のハンター試験を受けたベテラン受験生で、末弟のイモリがいちばん立場が低いとされる。
4次試験では、3人がかりでキルアに挑んで敗れた。標的だったウモリは、自分のプレートをキルアに渡す。アモリとイモリのプレートは、別々の方向へ投げ捨てられました(→ ハンター試験4次試験のプレート争奪戦)。
挑むのも負けるのも、3人まとめて。
ベラム兄弟の強さは、評判だけで終わった
ベラム兄弟は、ガシタとゼツクの2人。グリードアイランドで、兄弟2人だけで動き続けた実力派のプレイヤーです。ゲンスルー組からも、要注意として警戒されていた。
その強さには、最後まで見せ場が無い。カードがそろったゴン組を狙って勝負を挑み、戦いのコマも無いまま倒される(→ グリードアイランドのほかのプレイヤー)。強さを伝えるのは、警戒されていたという評判だけ。
オロソ兄妹は、2人で1つのゲームを仕掛けた
オロソ兄妹は、キメラ=アント編でキルアと戦った兄と妹。23巻で、念能力「死亡遊戯(ダツDEダーツ)」を仕掛けた。兄がダーツのゲームを作り、妹がバッジを作る能力です。
ゲームを動かすのは、ほとんど兄。それでも最後の一投をバーストすれば、それまで相手に与えたダメージが兄妹2人に返ってくる(→ オロソ兄妹の死亡遊戯)。
3組とも、主役の側の前に1つの相手として出てきて、まとめて負けた。
ハンターハンターの兄弟キャラは、負けたあとも1人も欠けていない
| 組 | 人数 | 負けた相手 | 負けたあとの場面 | その場面にいる人数 |
|---|---|---|---|---|
| アモリ3兄弟 | 3人 | キルア | 翌年の288期の会場 | 3人とも |
| ベラム兄弟 | 2人 | ゴン組 | 会長選挙の投票所 | 2人とも |
| オロソ兄妹 | 2人 | キルア | 決着の直後 | 2人とも |
ゾルディック家とカキンの王子は、兄弟で組んで主役の側と戦って負けた組ではない。王子のうち双子のカチョウとフウゲツ(→ 2人セゾンと秘密の扉)も同じです。グリードアイランドの案内役の双子、イータとエレナも、戦って負けた組ではありません。
アモリ3兄弟は、翌年の288期にも3人で受験した。会場では前の年のことを持ち出してキルアに絡み、キルアは相手にしない。一次試験で、会場に意識が残っていたのはキルアだけ。
アモリは自分たちの敗因を「認識不足」と振り返り、3兄弟はハンター試験を今年限りにすると決めます(→ ハンター試験288期)。
ベラム兄弟は、グリードアイランドのあとにもう一度出てくる。会長選挙の投票所に2人とも姿があり、2人ともプロハンターだったと分かる(→ 会長選挙が9回続いた理由)。
オロソ兄妹は、のちの編には戻らない。キルアに2人そろって首を落とされ、それでもしばらく生きていて、互いを罵り合う。決着の直後の最後の場面まで、2人がそろっています。
3組の負けたあとの場面は、別々の編に散らばっている。それでも、どの場面にも組の全員がいる。片方だけが戻る場面は、3組とも無い。
アモリ・イモリ・ウモリという名前からして、組で1人に作られている
負けたあとに分けられないのは、最初から組で1人の脇役として作られているからではないか。名前の付け方を見ると、そう読めます。
- アモリ・イモリ・ウモリは、頭の1音がア・イ・ウと変わるだけの名前
- ベラム兄弟には、ガシタとゼツクという別々の名前がある。それでも通称は「ベラム兄弟」
- オロソ兄妹は、兄と妹という呼び方で区別される
名前だけで、アモリとイモリとウモリを見分けられる読者は多くないはず。覚えるのは3人の名前ではなく、「アモリ3兄弟」という組の名前のほうです。
組の中に違いが無いわけではない。アモリ3兄弟は末弟のイモリがいちばん下とされ、オロソ兄妹はゲームを動かすのがほとんど兄。中に上下や役目の違いがあっても、外の相手の前に出るときは組で1つでした。
俺が仮説の裏づけとして重く見るのは、負けたあとに1人だけを抜き出す場面が無いこと。中の違いを描いた組でさえ、そうなっている。1人ずつの脇役として作られていたなら、誰か1人の後日談があってもおかしくありません。
冨樫はなぜ兄弟の組を、負けたあとも分けなかったのか
キルアは、3人がかりの相手を退けた。ゴン組は、戦いのコマも無いまま2人を倒した。どちらの場面も、相手を1人ずつ紹介してはいない。
兄弟の組を使えば、主役の前に何人もの相手を1つの名前で出せる。1人ずつ紹介しなくても、相手の数は読者に伝わる、と俺は読んでいます。
288期の会場も会長選挙の投票所も、大勢が集まる場面です。そこに3兄弟が3人そろい、ベラム兄弟が2人とも姿を見せる。組の名前で覚えられた脇役なら、説明が無くても「あの兄弟だ」と分かるはずです。
オロソ兄妹は、戻ってこない組だった。それでも、首だけになった最後の場面まで2人のままで終わっている。組で1人の脇役として作られていたなら、退場の場面も組のままなのは筋が通ります。
兄弟の組は、主役の前に何人もの相手を1つの名前で出せて、戻ってきたときには説明なしで分かる。負けたあとも全員そろって描かれるのは、この2つの働きを最後まで崩さないためだと俺は思います。
まとめ|ハンターハンターで兄弟で組むキャラ
- 兄弟で組んで主役の側と戦い、負けた脇役に、アモリ3兄弟・ベラム兄弟・オロソ兄妹の3組がいる
- 3組とも、主役の側の前に1つの相手として出て、まとめて負けた
- 負けたあとの場面にも組の全員がいる。アモリ3兄弟は288期の会場、ベラム兄弟は会長選挙の投票所、オロソ兄妹は決着の直後
- のちの編に戻るのは、アモリ3兄弟とベラム兄弟の2組
- アモリ・イモリ・ウモリという名前や「ベラム兄弟」という通称は、組で覚えさせる作り
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