ゴンのジャジャン拳で、チーとパーが実戦に出たのは1回ずつです。チーは19巻でムカデ型の蟻を両断し、パーは20巻でナックルの目をそらすために撃たれた。勝負を終わらせた一撃は、どちらもグーでした。
じゃんけんの3つの手を、系統・届く距離・出番の数・決め手・グーとのつながりの5つで比べます。チーとパーの差は、出番の数ではなく出た順にある。チーは拳が通らなかったあとに出た手で、パーはグーの前に出た手です。
※グリードアイランド編からキメラアント編の結末(ピトー戦)までの展開に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
実戦の場面は、単行本で描かれた戦いだけ。グリードアイランドでの修行とアニメは入らない。ピトー戦のとどめは、姿が変わったあとのゴンが打ったグーです。
ゴンのジャジャン拳の使い分けを5つの基準で比べる
| 基準 | グー | チー | パー |
|---|---|---|---|
| 系統 | 強化系 | 変化系 | 放出系 |
| 届く距離 | 拳で殴る近距離 | 指先の刃で斬る中距離 | 掌から撃つ遠距離 |
| 実戦の場面 | 5 | 1 | 1 |
| 決め手になった戦い | 2 | 0 | 0 |
| グーとのつながり | ― | 拳が通らなかったあと | グーの前の目くらまし |
場面の数は、単行本で描かれた戦いのうち、どの手を出したかが分かるもの。チーとパーは、六性図ではどちらも強化系の隣にあり、強化系のゴンは80%の力を引き出せます。
出番と決め手は、グーとそれ以外で分かれた。チーとパーのあいだに差は無く、どちらも1回ずつで決め手はありません。2つの手を分けているのは、最後の行のグーとのつながり。
出番の数:チーとパーは1回ずつ
グリードアイランドでの修行の段階では、チーもパーも、実戦で使える域に届いていなかったとされます。チーについては、葉っぱを切り落とすのがやっとだった、という解説もある。
チーの実戦は19巻の No.193「チョキ」。ムカデ型の蟻と向き合ったゴンは、まず脇腹に拳を入れるものの、硬い皮膚にほとんど効かなかった。そこでチーに切り替えて、体を真っ二つにした。とどめを刺したのはカイトでした。
パーの実戦は20巻の No.209。ナックルとの戦いで、ゴンはパーを撃ち、ナックルはそれを簡単に弾いた。その死角を使ってゴンは背後へ回り、グーを構えた。パーを、グーを当てるための牽制と見る読み方は、ジャジャン拳の記事にもあります。
グーとのつながり:チーは拳のあと、パーはグーの前
1回ずつの出番を時間の順で見ると、2つの手の位置ははっきり分かれる。チーは、拳を入れて通らなかったあとに出た。パーは、グーを打つより前に出ている。
チーの場面では、拳が効かない相手を別の手で切りにいく。パーの場面では、弾かれることまで含めてグーの準備になっている。俺はこの2つを、同じ「グー以外の手」としてまとめないほうがいいと考えます。出番が1回ずつで同じだからこそ、どこに置かれたかで違いが出ている。
決め手:グーの5場面のうち、勝負を終わらせたのは2つ
グーの5場面のうち3つは、決め手になっていない。17巻のレイザーとのドッジボールでは、グーで球を打ち出した。打った先は相手の体ではなくボールで、レイザーをアウトにした場面の1つは、ヒソカの能力との連携でした。
19巻のラモット戦は、キルアとの連携の中でグーを当てた場面。ラモットは吹き飛んだものの倒れきらず、ゴンたちの念の一撃をきっかけに念に目覚めました。
20巻のナックル戦は、No.209 でグーを構えたところまで。この場面では、グーで殴る前にゴンのオーラが尽きた。ナックルの能力で破産させられた流れは、ハンターハンターの絶は誰が決めるのかで追っています。
勝負を終わらせたのは、残る2つのグー。どちらも、相手を倒すとどめの一撃だった。
- 18巻 No.181: ゲンスルー戦のとどめ
- 29巻 No.305〜306: ピトー戦のとどめ
決め手がグーに集まった理由は、80%より場面の流れにある
チーとパーは、六性図では80%の力を引き出せる側の手。ただ、どちらも実戦は1回ずつしかない。1回の結果だけで、80%だから決め手になれなかったとまでは言えません。
場面の事情を見ると、決め手が無いことの説明はつく。チーは両断まで届いたものの、とどめを刺したのはカイトでした。パーのあとはグーを構えたところで、ゴンのオーラが尽きている。どちらも、手の弱さより先に、その場の流れで勝負から外れている。
単行本で描かれた場面では、勝負を終わらせた一撃は毎回グーです。チーは拳のあと、パーはグーの前に置かれた手。ゴンにとって勝負を決める手はグーで、ほかの2つはその前と後を受け持つ手だ、というのが俺の読みです。
まとめ
- 単行本で描かれた戦いでは、ジャジャン拳の実戦の場面はグー5・チー1・パー1。チーとパーのあいだに出番の差は無い
- チーは19巻 No.193「チョキ」でムカデ型の蟻を両断した。拳が通らなかったあとに出た手で、とどめはカイト
- パーは20巻 No.209 でナックルの目をそらすために撃たれ、弾かれた。グーの前に出た手
- グーの5場面のうち、相手を倒すとどめになったのはゲンスルー戦とピトー戦の2つ。レイザー戦は打った先がボール、ラモット戦はキルアとの連携の中、ナックル戦は殴る前に終わっている
- 1回ずつの出番では、80%の系統が理由とは言い切れない。単行本で描かれた場面では、勝負を終わらせた一撃は毎回グー
関連記事:
- ジャジャン拳とは|ゴンの念能力がグー・チー・パーの3つだけで強い理由 — 3つの手の単純さを「覚悟」から読む
- 念能力の六系統と水見式・六性図 — 強化系の隣が80%になる六性図の仕組み
- ナックルの念能力ハコワレを“借金の収支”で読む — パーを弾いた相手の能力
- ゲンスルーの念能力は手の内を全部明かす — グーが決め手になった戦いの相手
- 念能力の技名を叫ぶと威力が上がる — 「最初はグー」と唱えてから出すジャジャン拳の段階

