ゼブロ・シークアント・ミケ|試しの門の番人は門を開けた者とは戦わない

ゾルディック家の試しの門のそばにいるのは、ゼブロ・シークアント・ミケ。3者は、門を開けて正面から入ったかどうかで相手を分ける仕組みの中にいる。番犬ミケが襲い、守衛のゼブロが片づける。門の先で止められた元侵入者のシークアントは、その仕組みの届く範囲を知っています。3者の場面を順に見て、この見立てを確かめていきます。

ゴンたちがククルーマウンテンに着いたとき、門の横の守衛室にいたのがゼブロでした。表向きは門の警備係。実際の仕事は、ミケが侵入者を襲ったあとの後片づけです。

※ゾルディック家編(5巻)の内容に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

ゾルディック家の門番ゼブロは、試しの門の守衛で後片づけ係

ゼブロはゾルディック家の使用人で、肩書きは掃除夫。表向きは門の警備係として、ゴンたちを迎えた。

正面の試しの門のほかに、門の脇には鍵の付いた小さな扉がある。侵入者用の扉で、ここから入った者はミケに襲われる。ゼブロの仕事は、そのあとを片づけることです。

ゼブロ自身も、試しの門の1の扉を開けられる。開けられなくなれば解雇されるので、年を取っても鍛え続けているとされます。

ゴンたちには優しく接した。ゴンとクラピカは、ゼブロのもとで鍛えて1の扉を開けている。3人とも、最後は自分たちで門を開けて入りました。

ミケは試しの門を開けずに入った者だけを襲う

ミケは、ゾルディック家の番犬。「侵入者は噛み殺せ」という命令の意識しか持っていません。ゼブロはそれを、機械と同じだと説明する。

同時に、ミケにはもう1つ命令が与えられている。試しの門を開けて入ってきた者は攻撃するな、という命令です。

動物と通じ合えるゴンでさえ、ミケの目を見ただけで、戦いたくないと口にした。それでも門を開けて入れば、ミケは襲ってこない。

資料では、1の扉なら数人がかりでもよく、開いた隙に入ってもミケには襲われないとされる(→ ゾルディック家の試しの門は何トンか)。

ここから読めるのは、ミケが入り方で相手を選ぶ番犬だということ。問われているのは腕力そのものより、正面から入ったかどうかだと俺は見ます。ミケが襲う役、ゼブロが片づける役。2人は、同じ仕組みの入り口と出口に置かれている。

シークアントは門の先で止められた元侵入者

シークアントは、ゼブロと同じ掃除夫。もとは賞金首ハンターで、100人の子分を連れてゾルディック家に乗り込んだ。

そして、執事見習いのカナリアただ1人に全滅させられ、そのまま使用人になっています(→ カナリアは撃たれたあとどうなったか)。

ゴンたちに会ったとき、シークアントは最初そっけなかった。分相応ってものがある、と言い、屋敷までたどり着くのは無理だと言い切る。のちに打ち解けます。

ゴンたちも、門を開けたあと、屋敷へ向かう道でカナリアに止められた。門を正しく開けても、通れるのはミケに襲われないところまで。その先には執事たちが立っている(→ ゾルディック家の執事で一番自由に動いたのはカナリア)。

シークアントの言い切りは、門の先で止められた自分の経験から出た言葉と読める。門の仕組みの一部というより、その仕組みが屋敷までは届かないことを知っている人です。

ゼブロが侵入者用の扉の鍵を貸すと申し出た理由

1つ、仕組みからはみ出して見える場面がある。ゼブロは一度、侵入者用の扉の鍵をゴンに貸すのを断っている。

ところが、のちに鍵を貸すと言い出し、自分も侵入者用の扉からついて行くと申し出る。一見、入り方を選ばせなかった例に見えます。ゴンは、そこまで迷惑はかけられないと、塀をよじ登るのをやめた。

そのあとゼブロは、試しの門をもう一度開け、ミケを正面から見せている。脇から入ればどうなるかを見せ、正面の門のほうへ向かわせた形です。鍵の申し出も、試しの門を選ばせる流れの中にあったと読めます。

冨樫が試しの門に置いたのは、入り方を選ばせる仕組み

ゾルディック家は暗殺一家。門のそばに、侵入者を倒す強い番人を置くこともできたはずです。

けれど門のそばにいるのは、襲う犬と、片づける守衛と、止められた元侵入者だった。誰も、門を開けた者と戦わない。

ゴンたちは、門の前で戦う代わりに鍛える道を選ばされた。キルアに会いに来た3人が最初に問われたのは、正面から入る気があるかどうか。そのうえで、門を開けた先にはカナリアが立っています。

冨樫は試しの門を、入り方を選ばせる仕組みとして描いたと思う。ゼブロとミケはその入り口と出口にいる。シークアントは、その仕組みが屋敷までは届かないことを知っていました。

まとめ|ゼブロ・シークアント・ミケと試しの門

  • ゼブロは表向き門の警備係で、本当の仕事は侵入者用の扉から入った者をミケが襲ったあとの後片づけ
  • ミケは「侵入者は噛み殺せ」「試しの門を開けて入った者は攻撃するな」の2つの命令で動く
  • ミケが襲い、ゼブロが片づける。2人は、門を開けて正面から入ったかどうかで相手を分ける仕組みの中にいる
  • シークアントはカナリアに止められた元侵入者。門が分けるのはミケに襲われるかどうかまでで、屋敷の手前には執事が立つ
  • ゼブロが鍵を貸すと申し出た場面も、ミケを正面から見せて試しの門を選ばせる流れの中にある

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