カナリアはキキョウに倒されたあと、どうなったのか。
死亡した描写は原作にありません。そのあとも31巻と32巻に出てきます。しかも出番の置かれ方に規則があって、毎回ゾルディック家の出入りが起きる場にいる。
※ゾルディック家編・会長選挙編の範囲に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
撃たれたあとに死亡は描かれていない
場面は5巻。ゴンを止めきれなくなったカナリアが「お願い…キルア様を助けてあげて」と口にします。その直後、キキョウが一撃で気絶させた(→ キキョウ=ゾルディックだけ条件を出さない)。
何で撃ったのかは作中に示されません。死亡を示すコマも出てこない。撃たれたあとの容体が描かれないまま、話が進みます。
死亡説が出るのは、この描かれ方が理由です。倒れる場面だけがはっきり描かれ、そのあとの安否に触れないまま巻が進んでいく。
カナリアが立つのは、いつも屋敷の入り口の側
出番を確かめると、出てくる場所がそろっています。
ゴン・クラピカ・レオリオが試しの門を抜けたとき、その先で3人を止めるのがカナリア。門そのものではなく、門を抜けた先の最初の関門です(→ ゾルディック家の試しの門は何トンか)。
同じ役は回想にも出てきます。5巻 No.041「ゾルディック家②」。10歳ごろのカナリアが、シークアントの部下100人を単独で追い返しています。
どちらも、外から中へ入ろうとする者を止める側だ。執事見習いという肩書きのまま、いちばん外側に置かれている。俺はここに、カナリアに振られた役目が出ていると思っています。
その後のカナリアは、屋敷を出る側にも付いている
入る者から出る者へと相手が変わっても、カナリアの持ち場は動きません。
31巻 No.324「執事」。キルアがアルカを連れて屋敷を出るとき、カナリアは見張り役として付き従います(→ ナニカ(アルカ)のおねだりのルール)。外出時の警戒レベルは4で、違反があれば即帰宅という条件つきです。
入る者を止める役と、出る者に付く役。向きは逆でも、立つ場所は同じだ。屋敷の内と外が入れ替わる場面に、カナリアはくり返し出てきます。
押さえきれなかった場面も残っている
もっとも、役目を果たせていない場面も残っています。まず5巻の関門。役目どおりゴンを叩きのめしておきながら、引かないゴンに折れて通してしまう(→ ハンターハンターの背きは2種類)。止める側に置かれた人物が、止めきれていない。
31巻 No.327「謎々」も同じです。キルアが神速でアルカを抱えて離脱する。カナリアたちは置いていかれました。
続く31巻 No.328「手配」。アマネとともにツボネの変身したバイクに乗り、屋敷から離れた場所でキルアを追います。ここでは出入り口ではなく、屋外の追跡役だ。
常に入り口に立っていたわけではない。それでも出番の大半が出入りの場に寄ることは変わりません。
屋敷の中のことを、外にいるキルアへ渡さない
もう1つ、同じ場所での役目があります。
32巻 No.339「静寂」。ゾルディック家の敷地内にあるゴトーの墓前に、死んだはずのゴトーが現れます。化けていたのは凶狸狐(キリコ)。その場にいたカナリアとアマネは、人差し指を口に当てて内緒の合図をします。
このときキルアは屋敷の外にいる。中で起きたことは、外のキルアへ伝わらないまま残ります(→ ゾルディック家の執事で一番自由に動いたのはカナリア)。
| 場面 | 巻 | 向き |
|---|---|---|
| 試しの門を抜けたゴンたちを止める | 5巻 | 外から中へ入る者 |
| シークアントの部下100人を追い返す(回想) | 5巻 | 同上 |
| アルカを連れて屋敷を出るキルアに付く | 31巻 | 中から外へ出る者 |
| キルアの神速に振り切られる | 31巻 | 押さえきれなかった側 |
| 屋敷の外でキルアを追う | 31巻 | 入り口の外 |
| ゴトーの死を外にいるキルアへ渡さない | 32巻 | 中の出来事 |
人を止める、付いていく、伝えない。3つとも、屋敷の内と外が入れ替わるところでしか起きないことです。
出入りにだけ置かれると、屋敷の内側は閉じたままになる
この置かれ方は、読者の受け取り方にも影響します。カナリアが出てくるのは、誰かが入ろうとするときか、出ようとするときだけ。ゾルディック家の内側で日々どう過ごしているかは、カナリアを通しては見えません。
結果として、屋敷の中は最後まで開かれない場所のまま残ります。キルアが出入りするたびに事件が起きるのも、出入りの場面だけが描かれることの裏返しだ。
執事見習いという、家の中でいちばん軽い肩書きを与えられているのも同じ向きに見えます。中の事情を語る立場ではない人物が、いちばん外側に立っている。
まとめ|カナリアの出番は屋敷の出入りに集まる
- 5巻でキキョウに倒されるが、死亡を示す描写は原作に無い。倒れた場面で切り替わるだけ
- 31巻 No.324「執事」と32巻 No.339「静寂」に登場する。撃たれたあとも原作に残っている
- 出番はゾルディック家の出入りが起きる場に集まる。試しの門を抜けた先の関門、屋敷を出るキルアの見張り役
- 5巻では折れて通し、31巻では神速に振り切られ、屋敷の外でキルアを追う場面もある
- 32巻の墓前では、中で起きたことを外にいるキルアへ渡さない側に回っている
撃たれたあとどうなったか、という問いの答えは「出てくる」です。ただし出方が毎回そろっているので、いないように見える時間が長い。
冨樫がカナリアを出しているのは、屋敷の内と外が入れ替わる場面にほぼ限られます。だから出入りが起きない間は、本編から姿が見えなくなる。
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- キキョウ=ゾルディックだけ条件を出さない — 倒した側の人物
- ゾルディック家の試しの門は何トンか — カナリアが立つ場所のひとつ手前
- ナニカ(アルカ)のおねだりのルール — 屋敷を出る側の事情
