ハンターハンターの単行本の表紙に、主人公4人がいない巻は何冊あるでしょうか。
39冊のうち15冊。ゴン・キルア・クラピカ・レオリオのだれも描かれていない。
その15冊は後ろの巻に寄っています。22巻までは22冊中19冊に4人のだれかがいて、23巻からは17冊中12冊が4人以外だけ。入れ替わりはキメラアント編の途中、23巻で起きている。
※キメラアント編・王位継承戦編の展開に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
38巻の表紙のゴンは、本編のコマに出てこない
いちばん目立つ例外から始めます。38巻の表紙は、ゴン1人です。
ところが38巻の本編のコマに、ゴンは出てこない(No.391 の扉絵を除く)。王位継承戦編でゴンは船に乗っていません。38巻の話は、旅団の過去の回想(No.395〜397)を除けば、カキンの船の中で進む。
23巻から後ろで4人が描かれた表紙は5冊あります。26巻はメルエムとピトーを背にしたゴン、31巻はキルアとアルカ。33巻は王子の護衛に就く前のクラピカで、35巻は船に乗り込んだクラピカです。どれも、その巻の本編で話を動かしている。
本編に出ていない主人公が立つ表紙は、23巻から後ろでは38巻の1冊だけ。
では22巻より前はどうか。こちらでは、同じ描き方が珍しくありません。
22巻までの表紙で、4人がいないのは11・12・15巻だけ
1巻から6巻までで、4人全員が少なくとも1冊、ひとりで表紙に立つ。ゴンが1巻と3巻、クラピカが4巻、レオリオが5巻、キルアが6巻です。
4人がいない表紙が初めて出るのは11巻。11巻は団長クロロ1人、12巻は幻影旅団の13人のデフォルメ。旅団が本編の中心に来たヨークシン編で、2冊続けて旅団が表紙に立ちました。
残る1冊は15巻です。ドレス姿の少女1人で、ファンの間ではビスケ説・アルカ説が出ていますが、誰なのかは確定していない。
この3冊を除く19冊には、4人のだれかがいます。
ハンター試験編・キメラアント編・王位継承戦編の表紙を比べる
長さの違う3つの編を、2つの基準で比べます。1つは、表紙に4人のだれかがいるか。もう1つは、表紙の4人がその巻の本編で話を動かしているか。巻の区切りはハンターハンターの編は何話ずつかの表と同じです。
| ハンター試験編(1〜5巻) | キメラアント編(18〜30巻) | 王位継承戦編(32〜39巻) | |
|---|---|---|---|
| 冊数 | 5冊 | 13冊 | 8冊 |
| 4人のだれかがいる巻 | 5冊 | 6冊 | 3冊 |
| 4人のいない巻 | 0冊 | 7冊 | 5冊 |
| 本編で話を動かしていない4人が立つ巻 | 0冊 | 3冊 | 1冊 |
数えたのは、各巻の表紙のおもて面だけ。キメラアント編の3冊は18巻(クラピカ)・19巻(レオリオ)・20巻(4人のデフォルメのうちクラピカとレオリオ)で、王位継承戦編の1冊は38巻のゴンです。
ハンター試験編は5冊とも4人のだれかがいる。試験には4人がそろって出ているので、表紙と本編がずれる余地がない。
キメラアント編では、4人のいない巻が13冊中7冊まで増えます。しかも4人が描かれた6冊のうち半分では、本編で話を動かしていない人物が表紙に立っている。
3編の間にある6〜17巻(天空闘技場編からグリードアイランド編まで)も、4人がいないのは11・12・15巻の3冊だけです。22巻までと23巻からの差は、この表の外でも変わらない。
キメラアント編は、23巻で表紙が切り替わる
キメラアント編の13冊を前から見ると、4人のいない7冊は後ろにまとまっています。
| 巻 | 表紙 |
|---|---|
| 18〜22巻 | 5冊とも4人のだれかがいる |
| 23〜30巻 | 8冊のうち4人がいるのは26巻だけ |
前半の18巻はクラピカ、19巻はレオリオ、20巻は4人のデフォルメ。ところが、この時期の本編にクラピカとレオリオはほとんど出てこない。
レオリオは13巻を最後に長く姿を消し、31巻まで戻らない。19巻の本編にも、レオリオの出番はありません。
クラピカも、グリードアイランド編のあいだに出るのはキルアからの電話の場面くらいです。14巻と18巻の話の中心にはいない。
22巻までの表紙は、本編での出番と関係なく4人を描いている。
23巻からは逆になる。23巻はメルエムと護衛軍、24巻はメルエム1人、27巻はネテロ1人、28巻は護衛軍の3人。王宮での戦いで動いている人物が、そのまま表紙に立ちます。
俺が面白いと思うのは、切り替わりの時期です。23巻は、ハンターの潜入と並んで、王がコムギと出会い、王の側の場面が増えていく時期にあたる。編の終盤は、主人公側ではないメルエムとコムギが話を動かす(→ ハンターハンターの主人公交代はヨークシン編で起きていた)。本編の重心が動くのとほぼ同じ時期に、表紙も動いています。
25巻と29巻には、誰なのか確定していない人物が描かれている。25巻は少女の顔、29巻は小さな像と大きな観音のような顔です。この2冊は、本編で動く人物かどうかを判断できません。
30巻の十二支んは少し事情が違う。30巻の大半はキメラアント編の決着で、十二支んが出てくる会長選挙編は、巻の最後の2話から始まります。表紙は次の編を先に描いています。
12巻と36巻の表紙は、同じ幻影旅団の構図
23巻から後ろの表紙が本編に合わせて動いていることは、36巻を見るとよく分かります。
36巻の表紙は、12巻の旅団のデフォルメと同じ構図です。ところが並びの何か所かが花に置き換わっている。亡くなった団員のいた位置です(→ 幻影旅団の全滅説を数で確かめる)。12巻にいなかった人物も加わっています。
同じ構図のまま、中身は36巻の時点の旅団に描き直されている。表紙が、その時点の本編の状態を写している。
34巻と39巻も同じ形です。34巻は天空闘技場でのクロロとヒソカの戦いの巻で、表紙もその2人。39巻は船の上で旅団がヒソカを追う巻で、表紙はヒソカ。32巻のジンも、ゴンが世界樹の上でジンと会う巻の表紙です。37巻は女性の石像で、誰なのかは確定していない。
表紙の人選は、23巻で主人公から話を動かす人物に切り替わった
3つの編を比べると、表紙の選び方には2つの時期があります。
22巻までは、4人を描く時期。ハンター試験編のように本編と重なる巻もあれば、19巻のレオリオのように本編にいない人物が立つ巻もある。本編に誰が出ているかより、4人を描くことが先に来ています。
23巻からは、その巻で話を動かしている人物を描く時期。メルエムと護衛軍、ネテロ、ジン、クロロとヒソカ、船の上のクラピカ。誰だか分かる表紙に限れば、この形から外れるのは、次の編を先に描いた30巻と38巻のゴンだけです。
主人公が本編の中心から離れていく時期に合わせて、表紙も4人を描かなくなった。23巻から後ろの17冊中12冊という数に、その切り替わりの大きさが出ている。冨樫が表紙に選んでいるのは、主人公という立場より、その巻で話を動かしている人物のほうに見えます。38巻のゴンは、23巻から後ろで、その巻の話に加わらないまま表紙に立った、ただ1人の主人公です。
まとめ|ハンターハンターの単行本の表紙に描かれた人物
- 39冊のうち、主人公4人のだれも描かれていない表紙は15冊ある
- 22巻までは22冊中19冊に4人のだれかがいて、6巻までに4人全員がひとりで表紙に立つ
- 23巻からは17冊中12冊が4人以外だけで、メルエム・ネテロ・ヒソカなど、その巻の本編で動く人物が立つ
- 22巻までは本編に出ていない時期のクラピカやレオリオも表紙に立つが、23巻からそうなったのは38巻のゴンだけ
- 36巻は12巻の旅団の構図を、亡くなった団員の位置を花にして描き直している
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