作中で金額そのものが示された場面は、10件ほど。「大金」「高額」としか言われない金は入りません。円にも換算せず、ジェニーのまま並べます。
上から順に、グリードアイランドのクリア報酬500億ジェニー、その契約を打ち切ったときの違約金350億。3つ目が、ソフト本体に懸けた買い取り価格170億。上位はどれも、払う側が出した金だ。
戦って稼いだ側に渡った金で最大なのも、この350億。ただし勝った報酬ではない。降りたことへの違約金です。
※天空闘技場編・ヨークシン編・グリードアイランド編に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
作中で額が示された金を、大きい順に並べる
| 金額 | 何の金か | 出したのは誰か |
|---|---|---|
| 500億ジェニー | グリードアイランドのクリア報酬 | バッテラ |
| 350億ジェニー | 契約を打ち切ったときの違約金(報酬の7割) | バッテラ → ツェズゲラ組ほか |
| 170億ジェニー | ソフト本体に懸けた買い取り価格 | バッテラ |
| 89億ジェニー | グリードアイランドの最低落札価格 | 出品側 |
| 58億ジェニー | グリードアイランド発売当初の定価 | 販売側 |
| 40億ジェニー | 打ち切りの違約金(4人で分ける前提) | バッテラ → ゴレイヌら4人 |
| 29億ジェニー | 地下競売の緋の眼の落札額 | 落札した側 |
| 20億ジェニー | 幻影旅団1人あたりにかけられた裏賞金とされる額 | マフィアンコミュニティー |
| 8億ジェニー | ゴンとキルアが天空闘技場で得たファイトマネーの合計 | 天空闘技場 → 2人 |
金の出どころが1か所に偏っています。上位3つはすべてバッテラで、しかも1つのゲームに関わる金だ。
下2件だけは確度が落ちます。裏賞金の20億は「とされる」どまり。2人のファイトマネー8億も、単行本8巻の時点の合計という書かれ方だ。上8件とは分けて見ておきたい。
カキンの国家予算もブラックホエール号の建造費も、ここには入っていません。金額が出てくる場面が見当たらないからです。だからこれは「作中の最高額」の一覧ではない。
戦って稼いだ金は、どこまで届いているか
額が確定している金のうち、戦って稼いだ側が受け取ったのは2種類。違約金とファイトマネーです。
ファイトマネーのほうは、ゴンとキルアが天空闘技場で得た合計が8巻の時点で8億ジェニーとされる。一覧の中で最下位です。
違約金の350億は、額だけ見れば2位に入る。ただし中身は打ち切りへの支払いだ。バッテラがグリードアイランドの攻略をやめたときの金です。ツェズゲラ組はクリアしていない(→ ツェズゲラは3週間を稼ぐほうを選んだ)。
つまり戦う側に渡った最大の金は、勝ったから入った金ではない。
幻影旅団の裏賞金も、懸けられただけのようです。1人につき20億ジェニーとされる。ただ、旅団の誰かを差し出して賞金が支払われた場面は描かれていません。
500億 → 350億 → 0 という計算が合う
2位の350億には、数字の裏づけがもう1つあります。
クリア報酬は500億。違約金はその7割にあたる350億。500 × 0.7 = 350 で、2つの数字が互いを裏づける。
そしてその500億が払われた場面は出てきません。グリードアイランドをクリアしたのはゴンたちですが、クリア報酬の500億を受け取ってはいない。2人が受け取ったのは、40億の違約金を4人で割った10億ずつのほうです。
懸けた500億は出ていかず、降ろすための350億だけが渡っている。この一覧の中で最大の支払いは、ゲームを進めるためではなく、止めるために出ていた。勝った側に届いた金も、報酬ではなく違約金の分け前でした。
落札価格は資料によって数字が違う
グリードアイランドの落札価格は、まとめ資料では602億、アニメの視聴記録では305億と書かれています。どちらが正しいかを決める材料がない。この記事の一覧に入っていないのはそのためです(→ ヨークシンの地下競売は表の競売と別物)。
29億の緋の眼にも注意が要る。落札されたのは本物ではなく、コルトピが作ったコピーだったとされます(→ ゼパイルの鑑定が見抜いたのは本物)。値は付いたが、中身は偽物だった。
天空闘技場の8億も、単行本8巻の時点での合計とされる数字で、話数までは特定できていません。
この並びから何が言えるか
額が数字で示されるのは、誰かに額を提示する必要があった金だ。
報酬は、額を出さなければ人が集まらない。違約金は、書いておかなければ降りられない。買い取りの提示額も、相手に示さなければ話が進みません。定価や最低落札価格も、買い手に見せるための数字だ。落札額は競りで決まるので、そのまま残る。
逆に、額が示されない金もあります。国家予算も船の建造費も、金額が出てくる場面が見当たらない。誰かに額を見せる必要がない金は、数字として残らないようです。
金額の並びが払う側に偏るのも、そう考えると当然に見えてきます。冨樫が額を書くのは、金で人を動かす側の場面だからだ。戦う側は、額ではなく結果のほうで描かれています。
ゴンとキルアがグリードアイランドをクリアしても報酬の話が出てこないのは、その一例だと俺は見ている。
まとめ|ハンターハンターで額が確定している金
- 額が示された金を大きい順に並べると、上位は払う側が出した金ばかり。上位3つはすべてバッテラで、1つのゲームに関わる金だった
- 戦って稼いだ側に渡った最大の金は350億の違約金。勝った報酬ではなく、攻略を打ち切ったことへの支払いだった
- クリア報酬500億とその7割の違約金350億は計算が合う。そしてクリア報酬が払われた場面は出てこない
- ゴンとキルアが天空闘技場で得たファイトマネーは8巻の時点で合計8億とされ、一覧では最下位
- グリードアイランドの落札価格は資料で602億とも305億とも書かれ、決められないので一覧に入れていない
額が出てくるのは、その金で誰かを動かす場面だけ。だから一覧は払う側で埋まります。戦った側の金は、ほとんど数字にならないまま終わっている。
関連記事:
- ジェニーは円の9割 — 金額を円に置き換えるとどうなるか
- ツェズゲラは3週間を稼ぐほうを選んだ — 350億の違約金を受け取った側
- ゼパイルの鑑定が見抜いたのは本物 — 29億が付いた品の正体
- ヨークシンの地下競売は表の競売と別物 — 同じ街で2つの競売が動いていた話
- グリードアイランドの攻略に念が要る理由 — 金で集めた人間が何をしたのか

コメント