ゲンスルーを相手に、ゴン組は倒しにいった。ツェズゲラ組は逃げ切ろうとした。
狙い・手段・終わり方の3つとも、向きが逆になっています。ただし差を生んだのは腕の優劣ではない。効いていたのは、2組がグリードアイランドへ持ち込んだ目的のほうだ。
その差がどこから出ているのかを、原作の場面で確かめます。
※グリードアイランド編に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。
ツェズゲラはバッテラに雇われて入ったプレイヤー
ツェズゲラは、ゲームの攻略を目指すバッテラに雇われたハンター。クリアの報酬は500億ジェニーだ。13巻で紹介される肩書きは懸賞金ハンターで、金を追う側の呼び名になっている。
プレイヤーの選考では審査する側に立ち、ゴンとキルアの実力も測っている。
腕そのものが劣るわけではない。のちにゴン組と組む場面では、キルアに練を見せろと言われて垂直跳びを披露する。本人が語る記録は16m80cm。オーラを足に集中させて跳ぶ場面が描かれています。
一行は4人。カードを集めるだけでなく、仲間の能力で他のプレイヤーの位置をつかめる編成だ。
同じゲンスルーを相手に、2組は3つとも逆を向いた
ゲンスルーは、取引に応じたあとで相手からカードを奪う型のプレイヤー(→ ゲンスルーの念能力は手の内を全部明かす)。ツェズゲラ組も同じ形でやられていて、トレードの直後にレアカードを持っていかれています。
そこから先の動き方が割れました。
| 基準 | ゴン組 | ツェズゲラ組 |
|---|---|---|
| 狙い | ゲンスルーを倒す | 期限まで逃げ切る |
| 手段 | 正面から戦えるだけの力をつける | 遠くから当てて、すぐ離れる |
| 終わり方 | 戦って決着をつけた | 雇い主の打ち切りで撤退した |
下の2つを順番に見ていきます。
手段の差|当てて離れる側と、正面から殴る側
ゲンスルーに仕掛けるとき、ツェズゲラは一ツ星ハンターの戦い方を見せると宣言しています。
その中身は、仲間の能力で相手の位置をつかみ、離れた場所からボウガンで撃つというもの。当てたらカードを奪って、移動系のスペルで離脱する。これを何日も繰り返して相手を振り回した。
正面からぶつからない。倒し切ることも狙っていない。削っているのは体力ではなく、相手が使える日数のほうだ。
その前には取引もありました。3週間の時間を稼ぐ代わりにカードを1枚譲ってほしい、とゴン組へ持ちかけている。持ちかけた対価が時間なので、何を欲しがっていたかがはっきり出ている場面です。
ゴン組の手段は逆でした。ゲンスルーを相手にするために力をつけ、正面から戦って決着をつけている。期限で区切るという発想が、こちらには出てきません。
終わり方の差|決着で終わる側と、打ち切りで終わる側
差がいちばん出るのは、終わり方です。
ゴン組の戦いは、自分たちで終わらせている。カードを集める作業も、奪われた分を取り返すことも、最後は相手を倒すところへつながっていきました(→ グリードアイランドの攻略に念が要る理由)。
ツェズゲラ組の終わりは外から来ます。バッテラが攻略を打ち切ると、成功報酬の7割にあたる違約金を受け取って引き上げた。ゲンスルーとの決着は付いていない。
戦えない人物だからではありません。レイザーとの試合には自分で出ています。当たれば死にかねない球が飛ぶ勝負に、頭数として加わった。つまり、ゲンスルー相手にだけ倒す道を外していたことになる。
差を生んだのは腕ではなく、島に持ち込んだ目的だった
腕の差では説明が付かない。効いているのは、2組が島へ持ち込んだ目的のほうだ。
ゴン組も、実はバッテラに雇われて入っています。落札の資金を用意できず、雇われる側へ切り替えた。ツェズゲラが任されていた選考を通ったのも、その流れだ。
同じ雇い主の下にいながら、抱えていたものが違った。ゴンにとってグリードアイランドは、ジンへ近づくための道。仕事が終わっても、探す理由のほうは残ります。
原作に描かれている限り、ツェズゲラ組に残るのは報酬の話だけだ。だから打ち切りがそのまま終わりになる。
100種類のカードを集める作業も、期限がなければ終わりが見えない(→ グリードアイランドのカードは100種類)。その期限を置いたのは、ゲンスルーでもゴン組でもなく雇い主のほうだ。
まとめ|ツェズゲラが持ち込んだのは、倒さない勝ち方だった
- ツェズゲラはバッテラに雇われたプレイヤー。クリアの報酬は500億ジェニーで、13巻で紹介される肩書きは懸賞金ハンター
- 垂直跳び16m80cmを見せる場面があり、腕そのものは確か。レイザーとの試合にも自分で出ている
- ゴン組は倒す道、ツェズゲラ組は期限まで逃げ切る道。狙い・手段・終わり方の3つとも逆を向いた
- ツェズゲラ組の手段は、位置をつかんで遠くから当て、カードを奪って離脱する繰り返し。削っていたのは相手の日数
- ゴン組も同じバッテラに雇われている。違いは目的で、ゴンにはジンを探す理由が残り、ツェズゲラ組には報酬しか残らなかった
期限を数えていたのは、報酬で動いていた側だけだった。
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