287期の人数で計算すると、会場に着いてからの合格率は約58分の1。会場を目指した人まで戻しても、約58万分の1です。よく言われる「数百万分の1」とは桁が1つ合わない。
差が出るのは、分母をどこに置くかが決まっていないから。数百万という数のほうは、率ではなく人数として語られることの多い数字です。
※ハンター試験編の結果に触れます。
ハンター試験の合格率は、分母の取り方で1万倍変わる
先に決めることが1つあります。誰を分母に入れるか。
この試験には関門が2つある。1つは試験そのもの。もう1つは、試験会場にたどり着くこと。正確な会場は公表されず、案内人に認められた人だけが導かれる仕組みだ。
原作1巻で、その案内人が倍率を口にしています。1万人に1人。会場にたどり着くまでの倍率だと言い添えている。
つまり分母は2通りあります。
- 会場に着いた人だけを数える
- 会場を目指した人まで含めて数える
この2つは1万倍違う。同じ「合格率」という言葉が、1万倍離れた数字を指すことになります。
しかも1万人が誰を指すのかは、作中で定義されていない。会場を目指して動き出した人なのか、応募しただけの人まで含むのか。この幅は最後まで残る。
試験が何を測る場なのかは ハンター試験は強さを測る試験? で扱いました。
287期ハンター試験の受験者数と通過人数
計算に使うのは287期の人数。試験官のセリフで確認できる人数と、ファンの間で広く共有されている段階別の人数が混じっています。
| 段階 | 人数 |
|---|---|
| 会場に到達 | 405人 |
| 一次試験の開始時 | 404人 |
| 一次試験の通過 | 148人 |
| 二次試験の通過 | 42人 |
| 三次試験の通過 | 25人 |
| 四次試験の通過 | 9人 |
| 最終試験の合格 | 7人 |
会場に着いたのは405人。ただし原作に人数として出てくるわけではありません。ゴンの受験番号405が到着順の最後にあたる。405人という数は、そこから割り出したものだ。
そこから1人減るのは、会場でヒソカに両腕を切られた受験生が抜けたため。一次試験の開始時、試験官のサトツは404名全員参加と口にしています。
合格は7人。ゴン、クラピカ、レオリオ、ヒソカ、ポックル、ハンゾー、そしてギタラクルと名乗っていたイルミ。キルアは最終試験で他人の試合に手を出して失格になり、この7人には入りません。
ハンター試験の合格率は、会場到達を分母にすると約58分の1
新しい仮定を置かずに出せるのはここまで。405人のうち7人。割ると1.7%ほどで、約58分の1です。
段階ごとの通過率も出しておく。
- 一次: 404人 → 148人(約37%)
- 二次: 148人 → 42人(約28%)
- 三次: 42人 → 25人(約60%)
- 四次: 24人 → 9人(約38%)
- 最終: 9人 → 7人(約78%)
四次だけ分母が1人少ない。三次を通過したのは25人。四次に進んだのは24人とする集計が多く、差は三次のあとに亡くなった1人とされています。
6割を超えるのは三次と最終だけ。ほかは3割前後です。人数で追うと、二次を終えた時点で405人が42人まで減る。9割は前半で消えています。
会場を目指した人まで戻すと、原作にない仮定が1つ入る
分母を広げるには、仮定を1つ置く必要がある。会場に着いた405人を、会場を目指した人全体の1万分の1と見る仮定。
置いてみると、会場を目指したのは405万人。合格は7人ですから、405万を7で割ります。答えは約58万。
1万倍という倍率が287期にも当てはまるなら、合格率は約58万分の1になる。
会場に着いてからが58分の1、会場に着くまでが1万分の1。掛け合わせて58万分の1。1万倍の差は、そのまま案内人の言った倍率でした。
「数百万分の1」が成り立つには、分母がいくつ要るのか
計算で出た58万分の1と、よく言われる数百万分の1。桁が1つずれています。
そもそも通説のほうが1つに定まっていない。数百万分の1と書かれることもあれば、100万分の1と書かれることもある。数万分の1・数十万分の1という言い方も混じります。同じ試験の合格率が、数万から数百万まで2桁以上の幅で語られている。
そこで逆から計算してみます。合格7人を動かさずに通説の率へ届くには、分母がいくつ要るか。
- 100万分の1 なら 700万人
- 300万分の1 なら 2100万人
さきほどの405万人と比べて、1.7倍から5倍ほど。通説が成り立つのは、会場を目指した人の数倍が応募だけしていた場合です。
ありえない想定ではない。応募することと、実際に会場へ向かうことは別だ。ただし、その倍率を決める数字が原作にない。数百万という数も応募者の規模として語られてはいるものの、原作や公式資料で確認できませんでした。
58万分の1と数百万分の1の差は、原作の数字では埋まらない。埋めるには仮定をもう1つ足すことになります。
58万分の1を支えているのは、案内人の一言だけ
出した数字がどこまで確かなのか。答えを大きく左右するのは1万人に1人という倍率。
これは試験全体について語られた言葉で、287期を数えたものではない。仮に5000人に1人なら、会場を目指したのは約203万人。合格率は約29万分の1まで動きます。
合格者7人という数のほうは原作で確定していて、ここは動かない。だから振れるのは分母だけ。倍率の見方で数十万の幅は出るものの、桁までは変わりません。
桁が変わるのは、応募しただけの人を分母に入れたときだけ。そしてその人数は原作から決められません。58万分の1は、会場を目指した人を分母にした答えであって、応募者を分母にした答えではありません。
合格者数は年で振れる。率も年ごとの数字になる
新人の合格者が出ない年が続くこともある、と会長ネテロが語ったとされます。
すると合格率は年ごとの数字であって、試験そのものに決まった値があるわけではない。287期の7人は多いほうだ。一次試験を終えた時点で、試験官のサトツが今年の受験生は豊作だと漏らしています。
287期と同じ規模の年に合格者が1人だけなら、その年の率は405万分の1。数百万分の1という言い方が当たるのは、そういう年だ。
俺は、この決まらないところが試験の描かれ方に合っていると思う。会場に着くまでが試験で、着いてからも試験。区切りがないから、受験者の数も1つに決まりません。冨樫は通過した人数をはっきり書き残し、分母のほうは案内人の一言で済ませています。
まとめ|287期ハンター試験の合格率は約58万分の1
原作と広く共有された人数だけで言えること。
- 287期は会場到達405人、一次試験の開始時404人、最終合格7人。会場に着いてからの合格率は約58分の1
- 通過率が6割を超えるのは三次と最終だけで、人数の9割は二次までに消えている
1万倍という仮定を置いたうえで言えること。
- 会場を目指したのは405万人、そこから数えた合格率は約58万分の1
- 通説の数百万分の1に届くには分母が700万〜2100万人要る。405万人の1.7〜5倍にあたり、その差を埋める数字は原作にない
287期に限れば、会場を目指した人まで分母を広げても約58万分の1。数百万分の1にはなりません。
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