ハンターハンターで名前が変わった人物|ウェルフィンとカイトの呼ばれ方

「あたちはレイナじゃないもん!!あたちの名前はカイトです!!」

与えられた名前を拒んで、自分の名前を自分で言う。キメラアント編でこう名乗ったのはカイトだけだ。

同じように生まれ直して名前が変わった人物は、ほかにもいる。ウェルフィン、コルト、シドレ。そのうちウェルフィンの元の名前だけは、本人ではなく他人の口から出てきました。呼んだ側が違うと、そのあとに動くものまで違ってきます。

なお「王」や「会長」は、元の名前に後から付いた呼び名だ。名前そのものが置き換わったわけではありません。

※ハンター試験編・キメラアント編に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

ウェルフィンとカイトで、元の名前を口にしたのは誰か

人物 名前が変わった経緯 元の名前を口にしたのは誰か そのあと動いたもの
ウェルフィン 人間ザイカハルがキメラアントとして生まれ直した イカルゴ 本人の立場
カイト 念獣(キメラアント)として生まれ直し、コルトがレイナと名づけた 本人 名前のほう

経緯はよく似ています。どちらも人間の体を失い、別の生き物として生まれ直し、新しい名前のもとで暮らしていた。

そろわないのは右の2列です。片方は外から呼ばれ、片方は自分で言った。そして動いたものが、立場と名前に割れています。

外から呼ばれたウェルフィンは、自分の立場のほうを動かした

ウェルフィンは人間だったころ「ザイカハル」という名前だった。キメラアントとして生まれ直したあと、この名前は本人の口から出てきません。自分から名乗る場面は描かれていない。

呼んだのはイカルゴのほうだ。追い詰められた場面で、これが終わったら自由だ、ジャイロに会いに行け——そう言ってその名を呼んだ。蟻は敵だろう、オレ達NGLの、という言葉と一緒に。

この呼びかけのあと、ウェルフィンは群れの側から降ります。人間側に付いたのではありません。自分の王はジャイロひとりだと言い切って、蟻としての立場のほうを手放した(→ ウェルフィンの念能力ミサイルマンは尋問の道具)。

元の名前は外から投げ込まれた。ウェルフィンは受け取る側にいて、受け取ったあとに自分の位置を変えています。探しに行った先がジャイロなのも、名前を呼んだ側が指した方向どおりだった(→ ジャイロの正体はメルエムの裏返し)。

自分で名乗ったカイトは、名前のほうを選び直した

カイトは反対側にいる。

念獣(キメラアント)として生まれ直したカイトには、コルトが「レイナ」という名前を与えました。ところが本人がこれを受け取らない。その場で、自分の名前はカイトだと名乗った。

元の名前を口にしたのは本人のほうだ。他人が新しい名前を用意したのに、本人が古いほうを選び直した。以後もカイトとして扱われていきます(→ カイトの転生は同じ人物なのか)。

動いたのは本人の立場ではなく、名前のほう。ウェルフィンが名前を受け取って自分の位置を変えたのに対し、カイトは位置を変えずに名前を変えている。外から来た名前は持ち主を動かし、内から出た名前は名前自身を動かしたことになります。

レイナと名づけたコルトも、名前が変わった人物だった

ここで気になるのが、カイトに名前を与えたコルトのほうだ。

コルトにも人間時代の名前があります。「クルト」。女王に最初に喰われた兄妹の兄で、生まれ直してコルトになった(→ キメラアントの記憶に残ったのは誰か)。

そしてコルトが赤ん坊に与えた「レイナ」は、その妹の名前だった。資料では、そのレイナ自身もシドレとして生まれ直しているとされます。兄妹はどちらも名前が置き換わり、互いが兄妹だと分かる場面は描かれないまま、別の道を進みました。

名前を与えた側も、名前が変わった人物だった。しかも与えたのは、取り戻せなかったほうの名前だ。俺が面白いと思うのはここです。名づけの場面に、名づけた側の失ったものがそのまま置かれている。

別名を使ったイルミは、この分け方に入らない

名前が変わった人物として、もう1人思い浮かぶのがイルミです。ハンター試験にギタラクルという別名で参加していた。

ただしこちらは、生まれ直しとは違う。変装と偽名で、元に戻る手段が最初から用意されています。実際イルミは、自分で変装を解いている(→ ハンターハンターの変装・なりすまし)。

ウェルフィンやカイトと比べると、この差は小さくありません。2人は元の体にも元の立場にも戻れず、だからこそ誰が名前を呼ぶかが効いた。イルミには最初からその問題がない。

まとめ|ザイカハルとレイナ、名前を呼んだのは誰だったか

  • 生まれ直して名前が置き換わった人物には、ウェルフィン・コルト・シドレ(資料ではコルトの妹レイナの生まれ直しとされる)がいる。カイトは与えられた名前を拒んだ側だった
  • ウェルフィンの元の名「ザイカハル」を呼んだのはイカルゴで、本人が名乗る場面は描かれていない
  • 呼ばれたあとウェルフィンは群れの側から降り、自分の王はジャイロひとりだと言い切った
  • カイトはコルトに与えられた「レイナ」を拒み、自分の名前はカイトだとその場で名乗った
  • 元の名前が他人の口から出た側は自分の立場が動き、本人の口から出た側は名前のほうが動いている

その名前を呼んだイカルゴは、同じ場面でこうも言っています。自分はもう昔の名前を思い出せない、と。他人の元の名前を呼べる人物が、自分の名前だけは呼べないまま立っていました。

関連記事:

コメント

タイトルとURLをコピーしました