ハンター試験の会場はどこにあるのか|着くまでの関門を構える4組

「ステーキ定食を、弱火でじっくり」。

これが会場へ入るための合言葉です。定食屋の裏メニューを正しく注文できた人だけが、個室のエレベーターで地下へ降りていく。

ゴンがこの扉にたどり着くまでに、関門は4つありました。構えていたのは船長・老婆・魔獣・定食屋の主人で、試験官は1人も出てこない。試験が始まる前に、基準も記録も持たない関門が置かれているのではないか。そう読めるかどうかを、1巻の話数で確かめていきます。

※ハンター試験編に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

ハンター試験の会場は、案内人しか知らない場所にある

会場の場所は伏せられていて、ごく限られた案内人だけが知っているとされます。受験票に住所が刷ってあるわけではない。

一方で、受付そのものは協会の側にあります。申込は12月31日で締め切られ、試験は1月7日から始まる。日付は決まっているのに、場所だけが伏せられています。

だから受験者がやることは2つに割れる。申し込むことと、会場を探し当てることだ。後者に手を貸す人が、各地に点在しています。

ハンター試験の会場までの関門は4つ|1巻の話数でたどる

くじら島を出てから地下に降りるまでを、原作の話数で追うとこうなります。

関門 構えている相手 見ていたこと 話数
船 船長 受験の理由を答えるかどうか No.2「嵐の出会い」
街道の二択 二択を出す老婆 答えのない問いに黙っていられるか No.3「究極の選択」
一本杉の夫婦 魔獣キリコの一家 襲われた場に居合わせて何ができるか No.4「魔獣 凶狸狐」
定食屋 店の主人 合言葉を知っているか No.5「第1次試験開始①」

船の場面から地下へ降りるまで、話数にして4話ぶん。ここを抜けた人だけが会場に着けます。

定食屋で通じる注文は「ステーキ定食」で、焼き方に「弱火でじっくり」と足す。これが合うと個室のエレベーターが動き、地下のトンネルへ降りていきます。

関門を構えた4組に、試験官は1人もいない

船長は正式な試験官ではない。それでいて、受験させるかどうかを判断する権限を持っている。受験の理由を答えるのを拒んだ2人には、船を降りろと告げました。

一本杉の案内人にいたっては、人ですらない。魔獣キリコとその一家が、人間に化けて夫婦の姿を取っています。話数の題名が「魔獣 凶狸狐」なのは、そういう意味だ。

街道で二択を出す老婆については、どこの誰なのかが原作に書かれていません。協会の関係者だとも、無関係だとも語られない。定食屋の主人は、第287期の協力者として店を構えていた人物です。

4組を比べると、共通しているのは肩書きのほうだった。通すか通さないかを決めているのに、誰も試験官と呼ばれていない。

この並びには、2つの性質が付いてくる。事前の準備が効かないことと、落とした記録が残らないこと。どちらも4組に共通していると俺は見ています。

検証1|4つの関門は、どれも準備が効かない

船長の質問に正解の型はありません。名前は3人とも名乗りましたが、船長が次に聞いたのは受験の理由のほうだ。答える気があるかどうかで、先へ進めるかが決まる。

街道の二択は、選んだ時点で外れる作りになっている。息子と娘のどちらを救うか、という問いに正解の選択肢はない。クラピカが出した答えは沈黙でした。

キリコの一家は姿を変えて現れるので、目の前の相手が誰なのかが分からない。しかも見られていたのは腕前だけではありません。ゴンが評価されたのは、父と母を見分けた洞察力。クラピカは古代スミ族のイレズミを読み取る知識、レオリオは医療の処置を評価されている。

定食屋の合言葉は、知らなければそこで終わりだ。鍛えて持ち込めるものが効くのは、4つのうち1つだけ。しかもその1つでさえ、測っていたのは強さに限りません。腕試しに来た受験者ほど、手前で落とされやすくなります。

検証2|落とした側に、報告する相手がいない

もう1つの性質は、記録のほうにあります。試験官なら、合否を伝える先がある。会場から先で人を落とした場合、その結果は試験の記録に載る。ところが船長にも老婆にも、報告する相手が作中に出てきません。

キリコ一家は毎年ナビゲーターを務めていると語られています。それでも、何人を通して何人を返したかという数は書かれていない。

手前の関門で何が起きたかを、協会の側が数えている描写はありません。もし数えていないのなら、会場に着いた人はすでに一度ふるいを通っていることになる。しかもそのふるいの目は関門ごとにばらばらで、4組が同じものを測っているわけでもない。

試験官が出てくるのは、会場に着いてから

サトツが現れるのはNo.5「第1次試験開始①」。題名のとおり、ここが1次試験の開始地点です。

その手前のNo.1からNo.4までに、試験官は出てきません。地下では番号のプレートを渡され、そこで声をかけてくる受験者がトンパ(→ トンパの目的は試験の途中で変わる)。

ただし、会場までの道のりに協会がまったく関わっていないわけでもない。申込の受付は協会の側にありました。

船長についても、ファンの間でまとめられた解説がある。そこでは「協会に雇われた協力者で、合否を決める権限を与えられている」と説明されています。ただし原作の紙面に、そう書かれた場面はない。

さらに、会場から先の試験官も協会の職員ではないとされます。試験官は毎年変わり、プロハンターが無償で務める。組織の中の人が並んでいるわけではありません。

だから分け方は「協会の人か、外の人か」ではない。試験官として立てられた人か、そうでない人かで分かれます。会場より手前には、後者しかいませんでした。

会場から先で基準がばらつく話は、当サイトでも別に扱っている(→ ハンター試験の試験官に基準はない)。手前の関門は、そのばらつきを一段早い場所から始めている形だと読めます。

まとめ|ハンター試験の会場に着くまでに起きていること

  • ハンター試験の会場は場所が伏せられ、限られた案内人だけが知っているとされる。受付は協会にあるのに、場所だけが分からない
  • 1巻でゴンが通った関門は4つ。船長・街道で二択を出す老婆・魔獣キリコの一家・定食屋の主人だ
  • この4組に、試験官という肩書きの者は1人もいない。それでいて通すか通さないかを決めている
  • 4つとも事前の準備が効かない。腕前で押し切れるのは1つだけで、そこでも見られていたのは強さに限らなかった
  • 落とした側に報告する相手がいない。手前で何人が引き返したかを協会が数えている描写はない

合言葉を知らなければ、定食屋の個室は開きません。1次試験が始まるのは、その扉の向こうから。扉の手前で誰が何人を返したのかは、どこにも残っていません。

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