ハンターハンターのオーラの色|「強化系=赤」の出どころは公式ではない

念のオーラは何色なのか。検索すると「強化系=赤、変化系=紫、具現化系=青」という対応がすぐ出てくる。操作系=緑、放出系=水色、特質系=黄。6系統ぶんがそろった一覧もよく見かけます。

ただ、この対応は公式の資料をたどっても行き着きません。系統の見分けに置かれているのは、色ではなく現象と数字と形の3つ。

それでも色が出てくる場面が2つある。どちらも系統の色ではない。

※天空闘技場編・ヨークシン編に触れます。扱うのは単行本既刊分(〜39巻)まで。

「強化系=赤」の出どころは、公式カラー版を読んだ側にあった

6系統ぶんの色をそろえて挙げている記事をたどると、行き着くのは個人の書き手による整理です。ネット上の記事で、公式のカラー版を読んで塗られていた色を系統ごとにまとめた、という作り。

書いた本人も推測の形で書いています。念能力として特化すると色が濃くなっていく系統にあると思われる、という書き方。ここに「超越した念=金」を加えた7色がそろう。よく見かける一覧は、この整理が広まったものだ。

カラー版そのものは公式の商品。ただし冨樫自身が色を決めたという情報は確認できません。

オーラの見分けに置かれているのは、現象と数字と形

系統や能力の違いを読者に伝える手がかりは、3つに分かれます。

手がかり 使われる場面 何を見分けるもの
現象 水見式 6系統のどれにあたるか
数字 六性図 系統どうしの習得率
形 クラピカの鎖の5本の指 能力そのものの違い

水見式は、コップの水にオーラを流し込み、水に起きた変化で系統を判定する方法。強化系なら水の量が増え、変化系なら味が変わる(→ 念能力の六系統とは?)。

六性図が示すのは系統どうしの近さで、そこに載るのは習得率の数字。鎖は5本の指にそれぞれ別の能力が割り当てられていて、読者は指の位置で区別する。

3つとも白黒の紙面でそのまま伝わります。色は入っていない。

系統ごとの色は、公式の資料に項目そのものがない

色の対応が明示されていそうな先には、いずれも該当する記述がありません。

単行本の解説ページに載っている六性図には、習得率の数字があるだけ。色の指定は見当たらない。公式データブックのハンターズガイドにも、色の項目そのものがありません。冨樫義博展 -PUZZLE- で公開された念能力の設定資料も同じ。

資料が本編より古いから抜けている、という話でもない(→ ハンターズガイドと本編の食い違い)。系統に色を割り当てるという発想が、公式の側に見当たらないというだけです。

ここまでなら「色は使われていない」で終わる。ただし色が出てくる場面が2つある。

水見式のうち、放出系の判定だけが色で行われる

1つ目は水見式の中にあります。6つの反応のうち、放出系の判定だけが色。オーラを流した水の色が変わることで、放出系だと分かる。

変わっているのは水の色で、オーラの色ではありません。強化系の反応が水の量、変化系が味であるのと同じ並び。水の何が変わるかという6通りのうち、たまたま1つが色だった、という位置づけ。

だからここから系統の色は出てきません。放出系のオーラが水色だと示されたわけではなく、水が何色かも決まっていない。色は系統を塗り分けるためではなく、6つの合図のうちの1つとして使われている。

緋の眼は、色そのものがはっきり名指しされる

2つ目の例外が緋の眼です。クルタ族は感情が高ぶると目が緋色に染まる。この色ははっきり名指しされ、しかもクルタ族が狙われた理由そのものになっている(→ クルタ族が滅ぼされた理由)。

ただしこれは血統の印で、念の系統とは関係がありません。クラピカはふだん具現化系で、緋の眼が出ている間だけ特質系に変わる。赤い目が特質系の色を表しているわけではない。

色が意味を持つ場面は確かにある。そこで見分けているのが系統ではなかった、というだけです。

白黒で届く手がかりだけで、系統は組まれている

2つの例外に共通するのは、どちらも系統の色ではないこと。水見式の放出系は6つの合図の1つで、緋の眼は血統の印です。

見分けの手がかりとして実際に置かれているのは、現象と数字と形。水の量と味、六性図の数字、5本の指に分かれた鎖。どれも白黒で伝わります。

俺はここが読んでいて気持ちいい。単行本は白黒で、系統の判定を色に載せると読者は見分けられなくなる。だから色以外の手がかりだけで系統を組んだ、と読めます。

色の一覧が広まったのは、色付きで読める版が後から出たから。塗られた色を並べれば対応表は作れる。ただしそれは読者側で生まれた整理で、冨樫が系統ごとに色を割り当てていたわけではありません。

まとめ|ハンターハンターのオーラの色は結局どこにあるのか

  • 「強化系=赤・変化系=紫」などの対応をたどると、行き着くのは公式カラー版を読んだ書き手の整理。本人も推測の形で書いている
  • 本編にも、その外の公式資料(ハンターズガイド・冨樫義博展の念能力設定資料)にも、系統ごとの色の項目は見当たらない
  • 系統や能力の見分けに置かれているのは現象・数字・形の3つ。水見式・六性図・5本の指に分かれた鎖が、それぞれを担っている
  • 例外の1つ目は水見式の放出系。判定は色で行われるが、変わるのは水の色でオーラの色ではない
  • 例外の2つ目は緋の眼。はっきり色を名指しする場面だが、これは血統の印で系統とは関係がない

見分けの手がかりを色以外に置いたことで、系統の判定は白黒の紙面だけで完結します。オーラが何色かという問いに冨樫が答えを用意していないのは、答えを必要としない作りだから。

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